週刊 あはきワールド 2010年10月13日号 No.203


変形徒手矯正術
正しく保険を理解し、正しく施術を行うために

あはき師のための変形徒手矯正術セミナー開催される


定員をはるかに超える応募者があったため、パーティションをはずして隣の教室まで使ってセミナーが行われた。写真はAZPとAZPでない肢位の違いを体感する受講者たち

あはき師が在宅ケアにかかわる際に維持期・慢性期の関節拘縮に対して有効な手技である変形徒手矯正術の保険取扱の基本と実技が学べる「あはき師のための変形徒手矯正術セミナー」(講師:西村久代氏、主催:ヒューマンワールド)が10月3日、東京・新宿区の東洋鍼灸専門学校で開催された。


片膝関節屈曲拘縮(4の字拘縮)の矯正
術を指導する西村氏
 同セミナーは『AZP理論に基づく変形徒手矯正術』をテキストにして、その内容に沿って進められた。まず、不支給や返戻処分になった最近の事例を紹介しながら「変形徒手矯正術」の療養費(保険)の取扱に関する留意事項等が解説され、続いて「変形徒手矯正術」をより効果的に行うために欠かせないAZP(Anatomic 0〔Zero〕 Position、解剖学的肢位)理論についての説明が行われた。受講者にAZPとAZPでない肢位の違いを体感してもらいながらAZPの有効性を体で覚えることに力点が置かれた。


両膝関節屈曲拘縮(内また拘縮)の矯正術のデモンスレー
ションの様子
 さらに、AZPの有効性をきちんと認識した上で「変形徒手矯正術」の実技指導が行われた。片膝関節屈曲拘縮(4の字拘縮)、両膝関節屈曲拘縮(内また拘縮)、上肢の拘縮に至るまでのそれぞれのプロセスと各拘縮に対する変形徒手矯正術の実技が丁寧に指導された。




上肢の拘縮に対する矯正術の解説風景
 脳血管性疾患の後遺症で寝たきりになるなど、歩行困難になった患者に対してあはき師が往療を行う件数が年々増えているが、これまで「変形徒手矯正術」が十分に活用されてきたとは決して言いがたい。しかし、「変形徒手矯正術」の指導方法が西村氏によって確立されたことで、今後はこの「変形徒手矯正術」が急速に普及しそうである。「AZP理論に基づく変形徒手矯正術」を有効に活用することで、関節拘縮が原因でおむつ交換や衣服の着脱などに悩む在宅患者のQOLが大幅に改善することが期待される。西村氏はセミナーを通して「私たちの周りには関節拘縮に苦しむ大勢の患者さんがいる。その患者さんのために正しく保険を理解し、正しく施術を行ってほしい」と繰り返し訴えていた。

次回の変形徒手矯正術セミナーは来年2月開催。

第9回あはき師のための在宅ケア実践セミナーのご案内
2010年10月23、24日開催
日時 2010年10月23日(土)午後1時~午後5時(受付12時30分~)
2010年10月24日(日)午前10時~午後5時(受付9時30分~)
内容 あはき師のための在宅ケア実践マニュアル 』をテキストにして“解剖学的肢位(AZP)理論に基づく在宅ケア”の実技習得を目指す
講師 西村久代(株式会社訪問リハビリ研究センター代表取締役)
会場 東洋鍼灸専門学校
詳細 http://www.human-world.co.jp/seminer/seminer019.html