週刊あはきワールドへようこそ! 2011年7月13日号 No.240

「遠位置針―患部運動療法」のひとくち解説 第5回


腰痛を「遠位置針―患部運動療法」で治す

その2 陰陽交叉取穴法で治す

西田順天堂内科院長 西田皓一


                            図1

〔治療方法〕

 腰痛にも、いろいろなタイプがありますが、今回は陰陽交差取穴法を用いての治療を考えてみましょう。

 腰痛がある場合、疼痛部位がどの経脈上にあるかを判断して、その経脈上の穴位に置針し、患部を運動すると腰痛は軽減または消失します。

 取穴は、病んでいる経脈の原穴、輸穴、郄穴などの反応の強い穴位を取穴するとよい結果が得られます。

〔陰陽交差取穴法を応用した腰痛治療法〕

◎膀胱経に障害のあるときは、足太陽膀胱経とは表裏関係にある手少陰心経の神門(原穴、輸穴)を取穴します。10~15分間置針します。

◎胆経に障害のあるときは、足少陽胆経とは表裏関係にある手厥陰心包経の大陵(原穴、輸穴)に刺針し、10~15分間置針します。

◎いずれの治療でも、置針中に腰関節を運動させると、当初は痛みがあっても、少しずつ腰関節の可動範囲は広くなり、運動痛は軽減していきます。

◎この治療の後に、患者に痛みの程度を確認します。今まで漠然とした腰痛であっても、大部分は限局した疼痛部位を指摘するときもあります。この場合は、その部位は、痛みの震源地だと思われます。この際、ここに一針すると、さらに痛みは軽減します。

 このような取穴法は、身体のどこの異常部位でも適応できますので、応用して利用してください。

〔治療対象〕

 腰関節変形症などの器質的異常のない腰痛患者が治療対象になります。しかし多少腰椎に異常のある例でも効果はあります。これらの疾患は日常よく遭遇しますので、試みてください。

 なぜ「効果があるのか」の理論は、拙著『「遠位置針-患部運動」による疼痛緩和療法』に詳しく書いてありますので、ご参照ください。

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