週刊あはきワールドへようこそ! 2012年6月20日号 No.285

『線維筋痛症の診断と針灸治療』へのいざない


『線維筋痛症の診断と針灸治療』を
新たに書き下ろした理由

~『線維筋痛症の診断と針灸治療』の「はじめに」より~

西田順天堂内科 西田皓一

 『線維筋痛症の診断と針灸治療~線維筋痛症はもはや難病ではない~』を先月上梓いたしました。ここでは、本の紹介を兼ねて、本書の「はじめに」の部分を転載させていただきます。「線維筋痛症」に関する本を著者がなぜ改めて書き下したのか、「線維筋痛症は難病ではない。針灸で治せる」という著者の熱い思いを感じ取っていただけたら幸いです。

は じ め に

治療に行き詰まった時、
見方を変え、治療法を変えれば解決する時もある

線維筋痛症の診断と針灸治療~線維筋痛症はもはや難病ではない~(西田皓一著) 著者は、日常の診療に東西医学を利用している。東洋医学と現代医学との両方の世界に身を置いていると、針灸治療という貴重な宝物を利用しないのは大きな損失であるように思われる。

 現代人は、現代医学の固定観念を時には破棄し、発想を転換して、違った方法での治療に挑戦してみてはどうだろうか。「線維筋痛症」を治せるか否かは、この点にかかっている。

 東洋医学は、紀元前後に『黄帝内経素問・霊枢』の中では、筋肉関節組織の大事さに着目し、その生理、それが病んだときの病態生理、治療の仕方を詳細に記録されている。これが経筋学である。「線維筋痛症」は、すでに約2000年前に述べられている「経筋病」である。

 人間の生理機能は、何百年経ってもそんなに変化するものではないらしく、2000年以上前に書かれた内容をそのまま追試しても、現在そのまま効果を収めることができる。

 線維筋痛症の治療に難渋している現代医学を補充するものとして、針灸治療は立派にその役を果たすことができるのである。

 これこそ正に、「温故知新」と言える。

今回の改訂について

 2008年に、『線維筋痛症は針灸治療で治せる』(たにぐち書店)と題して「線維筋痛症は、難病ではなく、治すことができる」ことを述べた。そのため、多くの反響をいただき、いかに多くの方々が全身の痛みのために苦しんでおられるかを知った。

 その後、さらに多くの「線維筋痛症」の患者さんに接するうちに、線維筋痛症についての知識と認識を新たにしたので、敢えて今回、内容を一から見直し、大幅に新たな形に改訂して出版させていただくことにした。

 「今回の改訂」により、下記のことを充実した。

 ①線維筋痛症の新しい「診断基準」を提案した。
 ②診断と治療を兼ねた「治療的診断法」(therapeutic diagnosis)について述べた。
 ③線維筋痛症の針灸治療の方法を、以前より具体的に説明した。
 ④「慢性疲労症候群」と「線維筋痛症」とは、共に「経筋病」である点を述べた。
 ⑤「慢性疲労症候群」についても言及した。
 ⑥「線維筋痛症」の筋肉痛に、針灸治療はどうして効くのかを説明した。

 改めて言いたいが、「線維筋痛症」は難病ではない。針灸で治せる。「線維筋痛症」に苦しむ人を救うために、本書が一助となれば幸いである。

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西田皓一(にしだ・こういち)

1937年6月8日生まれ。1963年、神戸医科大学卒業。1964年、神戸大学医学部循環器内科入局。1966年、神戸労災病院内科勤務。1975年、高知県農協総合病院内科医長。1977年、西田順天堂内科開業。2004年、高知大学医学部非常勤講師。2006年、高知大学医学部臨床教授。同年、日本刺絡学会評議員。1977年の開業時から現代医学と東洋医学の両方の立場から治療している。著書に『東洋医学見聞録(上巻・中巻・下巻)』(医道の日本社)、『瘀血を治す!』(ヒューマンワールド)ほか多数。


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