週刊あはきワールド 2017年5月17日号 No.522

在宅ケア奮闘記 その125

「命なんていらない」と言っていたH子さんが改心した!

訪問リハビリ研究センター代表 西村久代 


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 79歳のH子さんは、昔から糖尿病があり腎不全になってしまい、とうとう去年から人工透析を始めた。夫と二人暮らし。足腰が悪く自身で歩行はできない。室内は伝え歩きでどうにかトイレまで行くのみ。

夫はH子さんに絶対服従

 H子さんは3年前からかかわっている患者である。かかわった当初はインスリンを毎朝打っていた。食養生が全くできない夫婦だった。もちろんヘルパーが毎日入って食事を作っている。夫は心臓が悪く活動的でないが、自分のことは自分でできる。

 このご夫婦の力加減は完全に妻がトップで、夫は絶対服従しなければいけない。過去に何があったかは他の人から耳に入った。年をとってから喫茶店のママにかなり入れあげた結果、借金を作ってしまったようだ。

 息子からは縁を切られ、奥さんからはキツイお仕置きをされたようだ。現在も全く頭が上がらない。

H子さんは「豚まん」と「キムチ」が大好き

 H子さんは糖尿があり腎臓も悪くなっているのに「豚まん」と「キムチ」が大好き。もちろん、ヘルパーさんの作ったものは全部食べる。そして、夜ヘルパーさんが帰るとご主人に命令する。「豚まん、キムチを買ってきて」。夫は逆らうこともしないでスグに近くのスーパーに出かけて買ってくる。H子さんはそれを食べてしまう。

 いくらヘルパーさんが栄養とカロリーを考えて調理をしても、訪問の看護師さんが良い献立を提示しても、皆の気づかないところでこんな悪いことをしていたなんて、全く気がつかなかった。

「豚まん」「キムチ」がバレた理由

 ある日、主治医がH子さんの体重の変化に怒った。訪問看護師がぼろくそに怒られた。血糖値が悪い。水分摂取も悪い。浮腫みが強くなる。とばっちりで、私も怒られた。シッカリ運動しているのに浮腫が引かないので、私も不思議に思っていた。そのときは、まさか毎晩キムチを1パック食べていたなんて知る由もなかった。
 

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