週刊あはきワールド 2018年4月11日号 No.565

◎◎はこう治す! 私の鍼灸治療法とその症例 File.48-2

鍼灸院で見受けられる症状を入江FTシステムで治す!(2)

~入江式奇経治療とその症例~

寺子屋お産塾 田中寿雄 


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 前号では、入江式経別治療とその症例について解説しました。今号では、入江式奇経治療と症例を述べてみます。

入江式奇経治療

 私が鍼灸師となった頃、奇経療法が脚光を浴び始めた頃だったと思います。奇経は古典の『素問』『霊枢』『難経』に記載されていますが、不透明な要素が多く臨床で利用されることはなかった状況の中、間中喜雄医学博士は『鍼術入門講座』(医道の日本社)の著書で奇経療法を紹介されたことが起点となったようです。中島直胤氏は間中-中島奇経として独自の考察を発表され、間中博士に師事された入江正先生は『経別・経筋・奇経療法』を出版されたという背景があって、臨床に取り入れられるようになったのでしょう。

 間中博士は著書の冒頭≪経絡の陰陽論≫で、次のように指摘されています。

 『「霊枢」に書かれている集合は、陰陽という区分で前後、左右、上下から独特のパターンを作り上げ、臨床に役立たせていたのだと考えられる。このように、陰陽があって、そのあとに五行が来、虚実が来るのだから、五行と虚実に注目するまえに、まず陰陽のバランスはどうなっているかを考えるのが古典的な中国の考え方であり、この部分に非常に有効な治療法があるということを忘れてはならない。』と。 

 腰痛症は鍼灸師であれば治療の機会が多く、原因はさまざまであることから術後は決して一様ではありませんが、多くは愁訴の軽減・消失が術後に得られることを鍼灸師の誰もが経験しています。鍼灸医療が正当な評価を得る代表的な疾患の一つでしょう。

 奇経治療の真価は多くの腰痛症に対しても、臨床で実感できる症例だと思っています。

腰痛が奇経治療のみで改善した症例

1)症例3:腰痛・48歳・宮大工・N氏
聞・問診:2週間前から腰部にだるさが自覚され、その後は痛みに変わって1週間、今日は仕事ができなかったと来院。
 

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