週刊あはきワールド 2018年4月11日号 No.565

随想

Subcultural Acupuncture(番外編)

~再び、Kの春~

Body & Soul 箕輪政博 


◎その34 宗教と鍼灸3
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1.想起

 クールアキュパンクチャージャパンの雄、Kがさらに、新しい春を迎えている。どうやら、明媚な公園の近隣に新たな拠点をオープンしたらしい。「やっと、理想的な臨床室ができるんだよね」と涼しげに言う。あの、「超管理力」(筆者の造語:管理能力の揶揄的表現)でオフィスの物資や人材、経営の管理ができるのだろうか。僭越だが、筆者は不安である。

2.回想

 公私に渡る「24時間鍼灸漬け」の生活から少しだけ解放された、Kの春はうたかたである。「朝起きて大学に向かわなくていいという感覚は不思議だよね」と、組織には忠実である一面を懐かしむわけでもない。そして、未だに打算がない。退官後もボランティアの重職を淡々とこなし、「最近は“サンデー毎日”だよ」と宣う余裕。先日もパリに講演に行くといって、10日ほど日本を留守にしていた。いったい、どんなサンデー毎日なのか、訝しさが拭えない。そのうえ、「理想の臨床室」計画を眈々と進めていたのだから、驚きである。

 あの牙城のような研究室は新たなK文庫として鞍替えしていた。天井までびっしり書籍で充たされ、採光の効かないワンルームは隠れ家のようだ。書籍は一応本棚に収まっていて、一見、乱雑には見えるが、世事には無頓着な「超管理力」で整頓されているのだろう。客人まで想定するのが疎かだったのか、子息のおさがりだという小さいデスクが一つあるだけで、筆者の座るイスさえなかった。「僕が暇になったことを、皆、知ってるみたいで、原稿の依頼が増えてね、今までは3回しか推敲できなかった原稿が5回できるんだよね」と、本に埋もれながら延々と文を紡ぐ日常である。

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