週刊あはきワールド 2018年7月4日号 No.576

Dr.シノハラの鍼灸徒然草 第15話

急性腰痛の鍼!

九州看護福祉大学鍼灸スポーツ学科 篠原昭二 


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3年前から腰が痛む!

 18歳、男性。3年前から時々腰痛に苦しんでいた。数日前から、特に思い当たる原因もなく痛み出し、座っている時にも痛みは持続し、後ろに反る動作で増悪する。特に右後ろ(後斜屈)が痛む。朝目が覚めた時の痛みはないが、体をねじると痛みを自覚する。大学入学後、野球部でファーストを守っており、試合の後は肘関節痛が起こりやすい。

現代医学的所見および病態

 起立筋の緊張は軽度で、索状の緊張や引きつり等はなし(筋膜性腰痛ではない)。腰椎棘突起の圧痛、叩打痛もなし(椎間板性の所見もないか少ないと思われる)。右L2/3の椎間関節の深部に顕著な圧痛とともに、術者の母指を左右重ねて、体重をかけて強く押圧すると耐えがたい疼痛と母指に腫れぼったく腫脹した所見が触知される。さらに、右後斜屈および回旋時に右腰部に疼痛が認められることから右L2/3間の椎間関節性腰痛(いわゆる腰部捻挫、腰椎捻挫)と考えられた。

 なお、右後斜屈動作時の疼痛の程度はVAS:48ミリであった。

東洋医学的所見

 舌は、淡紅で潤、薄白苔があり、舌裏に軽度の怒張が見られた。脈は左関尺が沈位で無力、腹診では、左肝相火の緊張と抵抗が見られた。および舌辺には紅点が顕著である。したがって、神経が高ぶりやすいタイプと言える。また、湿潤が強いことから、脾の運化作用の失調が疑われる。

 膝窩部の腓腹筋近位部では、内側頭および外側頭ともに緊張、圧痛が顕著である。しかし、腎兪、膀胱兪等の所見は明確でないことから、督脈、足太陽および足少陰経脈・経筋病が疑われた。 

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