週刊あはきワールド 2015年2月25日号 No.415

Let’s はりきゅう遊学 第10話

目の付け所

~腰痛・冷えに注目・火鍼の置鍼~

お灸とハリ治療の専門家 福島哲也 


 
 先日、今年のはり師・きゅう師の国家試験が行われましたね。受験された皆さん、大変お疲れ様でした。自己採点で、「暫定合格!」というかたも多いんじゃないかと思いますが、ここからがスタートラインです。

 これまでの3年間(または4年間)で学んだ国家試験用の知識と最低限の基本技術(単に鍼を刺す、お灸をひねるなど)だけでは、鍼灸の臨床は思うようにはできません。なにせ、感情を持った生身の人間(患者さん)相手のお仕事なので、技術的なこと以外に患者さんからの見た目や雰囲気(年齢的なことや第一印象など)、患者さんとの相性(気が合う、気が合わないなど)の問題もあり、まず教科者通りにはいかないことが日常茶飯事です。

 また、ベッドサイドで実際の患者さんを目の前にすると、あれだけ詰め込んだ東洋医学的な知識(経穴や経絡、臓腑の生理や病理など)が記憶の彼方に飛んでしまって、どう手を付けてよいのかわからなくなってしまうことも少なくないと思います。臨床は楽しく面白いものですが、ときには自信喪失や自己嫌悪に陥ることもあるかと思います。質問や相談があれば、私はいつでも力になりますよ。

腰痛

 急性の痛みを訴える患者さんが来院したとき、臨床経験が浅いうちはその対応に困ることがあるかと思います。遭遇する確率が比較的多いのが、急性腰痛(いわゆるぎっくり腰)です。

 先日、1週間ほど前に急に腰が痛くなって動けなくなってしまい、某鍼灸院で治療を受けたのですが、そこでの治療は効果がなく激痛のため病院に駆け込み、そのまま3日間ほど入院し、3日前から仕事に復帰したというかた(Fさん・男性・30代)の治療をしました。「座るとツラいので、今日は一日中立ったまま仕事をしていました」とのことで、立位で診察を始めました。痛みの部位は左腰部(大腸兪~関元兪付近)で、前屈は全く不能でした。

 さて、こんな患者さんに遭遇した場合、皆さんならどうしますか? 目の付け所は、それぞれの考え方や治療スタイルで変わってくると思いますが、私は次のように対応してみました。

(続きはログイン・ご購読後にお読みいただけます)

この記事の続きをお読みいただくためには、週刊『あはきワールド』(有料コンテンツ)のご購読手続きが必要です。

ご購読の申し込み ログイン(ご購読済みの方はこちら)




トップページにもどる