週刊あはきワールド 2015年5月13日号 No.425

随想

Subcultural Acupuncture (その3)

~経穴という感覚~

Body & Soul 箕輪政博 


◎その1 長崎を想う
 

1.想起

 経穴(ツボ)について根元的な金言、「ツボが在ったんじゃあない。病める人間(ヒト)がいて、体表反応があって、ツボになった」、だから、ツボは摩訶不思議なものではない。 

 2006年、WHO/WPRO(世界保健機関/西太平洋地域事務局)の主導により、ツボの国際標準化(標準化)という快挙が成された。標準化により、ツボによってはそれ以前の部位(ツボの特定場所)から大きく変更されたものもあった。例えば、前腕や大腿の中央に取っていた郄門穴や風市穴、殷門穴などは、上下肢の分寸が変更されたために1寸ずれたり、中衝穴が爪の付け根から指の尖端に変わる等々である。教育に携わる者としては、標準化に依拠した教科書通りに勉強し直さなければならない。しかし、臨床ではどうしても、慣習的に以前のツボを取ってしまい、臨床実習などで困惑することもあった。

 新たな標準化はその経緯や目的を理解すれば首肯できる(日本の第二次経穴委員会のウェブサイトが詳しい)。しかし、以前のツボは間違っていたのですか? ツボがずれて臨床効果は大丈夫なのですか? という単純な疑問が湧くのももっともである。

 東洋医学・鍼灸の基本的なテクニカルタームであり共通言語として、そして、大衆に関心の高い、一見ミステリアスなツボに想いを深める。話のツボをはずさないように。

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