週刊あはきワールド 2015年7月8日号 No.433

解剖学に基づくアスリートの身体の見方・治し方 第14回

腰痛予防エクササイズ2

~腰椎伸展エクササイズ、背筋エクササイズの再考~

ATC&鍼灸師 山下貴士 



 腰痛に対して、エクササイズを行うためには、腹圧を高めるエクササイズは欠かせません。体幹の前と横の壁である腹横筋、体幹の天井である横隔膜、体幹の床である骨盤底筋、そして後ろの壁である多裂筋を活性化するエクササイズを総合的に組み合わせると、腹圧を適切に高めることができます。

 腹横筋は、お腹を凹ませるドローインが基本的なエクササイズになります。横隔膜については、腹式呼吸を行うことで動きを理解することができます。骨盤底筋は、おしっこを我慢する要領で筋肉を収縮させます。しかしながら、多裂筋を中心とする背筋のトレーニングについては、認識不足の点もあり、誤解されている箇所も多々あるように思います。

多裂筋とは?

 背筋というと、大きな広背筋や、長い脊柱起立筋群を想像するかと思います。背筋も腹筋や肩関節のように、表層の主に動作に関わるグローバルマッスル(アウターマッスル)と、深層の安定や支持に関わるローカルマッスル(インナーマッスル)に分けることができます。

 腰痛予防に重要な役割を持つ多裂筋は、ローカルマッスルに分類され、体の中心付近に位置し、脊柱の細かな動きと固定の役割を担っています。誤解されやすいのは、腰部での多裂筋の大きさと役割です。一般的に多裂筋は小さな筋肉と考えられがちですが、腰部においては、他の起立筋群(最長筋や腸肋筋など)より大きく、重要です。多裂筋を上手に収縮することができると、腹横筋にも反射的に刺激が入り、腹圧を高めることができます。

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