週刊あはきワールド 2015年8月19日号 No.438

東洋医学・夜話…現代医が見た〔針灸治療の特性〕と、現代社会での活かし方<痛み編> 第26話

動脈が詰まると急激な激痛、静脈が詰まるとジワッと鈍痛から長く続く

西田順天堂内科院長 西田皓一 


◎<痛み編>第21話
◎<痛み編>第22話
◎<痛み編>第23話
◎<痛み編>第24話
◎<痛み編>第25話
 
 臨床的に体験する症状として、動脈と静脈とが詰まったときの痛みの違いについて、述べてみたい。

 動脈が詰まると激痛が起こる。また静脈が詰まるとジワッと鈍痛が長く続く傾向がある。

動脈が詰まると、突然に激痛が起こる

 動脈が詰まると激痛が起こる。だから「早く何とかしなくては」と、治療が急がれる。動脈血は流れが早く流れるので、滞ることは少ない。しかし一旦この流れが遮断または減少すると、途端に、障害された部位から末梢の部位に強い痛みと機能障害が起こる。それは激しい痛みで、どんな辛抱強い人でも「死の恐怖」を伴った痛みが発生する。例えば、心筋梗塞は急に詰まると激痛が起こる。

 また糖尿病や動脈硬化によって末梢血管が徐々に狭窄した場合は、痛みが徐々に起こり、また運動することによって狭窄の部位の痛みが誘発されたり、下肢の運動によって痛みやだるさは増強する。もっと動脈の狭窄が進行すると壊死(末梢が腐ってくる)に陥るのである。最終的には下肢の切断を余儀なくされる例もある。

 現代医学は動脈の異常に対しては大きい関心を持ち、またその治療法は近年飛躍的な進歩を遂げてきた。心臓の冠状動脈や下肢の動脈の詰まりは動脈の中をバルーンで膨らませることによって劇的に改善させることができるようになってきた。このようなわけで、動脈の異常に関しては治療方法はほぼ完成していると考えられる。

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