週刊あはきワールド 2015年9月2日号 No.440

ペーパー鍼灸師“脱出”大作戦 第5回

副業はいらない

遊心堂鍼灸院 鈴木唯史 


 
 こんにちは、鍼灸師の鈴木です。今回のテーマは、副業についてです。

 将来、鍼灸師として生計を立てたいと考えているけれど、現在は別の仕事に就いている、あるいは、治療業に従事しているが通常は鍼灸以外の治療法で売り上げや収入を得ている、という方は多いかと思います。

 実際に街の中を見渡すと、治療院の形態として、鍼灸整骨院や鍼灸整体院、鍼灸マッサージ院など鍼灸と他の手技を組み合わせたものが、鍼灸専門院よりも多くみられます。

 なぜ、鍼灸専門の治療院よりも治療法を複合した治療院の方が多いのでしょうか。

 その背景には、鍼灸施術のみでは運営が難しい、という印象があることと思います。

 東洋療法学校協会が発行する、第4回あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師免許取得の進路状況アンケート調査(平成23年10月実施)によると、鍼灸施術所開業者の74%が月収20万円未満という現状にあります。

 鍼灸だけでは食えないと、多くの人が口にすることを裏付けるデータであると思います。ちなみに、鍼灸整骨院開業者の場合、月収20万円未満は28.2%と鍼灸院開業者の半分以下の値ですから、鍼灸専門院を開業して継続的に経営することは、鍼灸整骨院の経営よりも数倍難しいと言えるかも知れません。

 このようなことから、はり灸免許を取得後も他の手技の技術を採り入れるために講習に通ったり、他の医療系の資格を取得するために勉強をしている方も多いことと思います。

 鍼灸以外の技術やサービスを提供して収益性を確保することは、ひとつの方法であると思います。しかし、この施策を一時的な処置にとどめず長期的に続けてしまうと、ペーパー鍼灸師として常態化してしまう恐れもあるのです。

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