週刊あはきワールド 2015年10月14日号 No.445

◎◎はこう治す! 私の鍼灸治療法とその症例 File.19-1

思考鍼(その1)

~理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)を治す鍼~

結(ゆい)鍼灸院院長  藤井正道 


 今までうつ病、双極性障害やパニック障害を督脈通陽法=昇陽健脳去痰法とおもに奇経を組み合わせる治療法で治してきました。今回は、その治療の延長線上に理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)を治す治療を紹介していきます。

◆督脈通陽法とは

 督脈は陽のエネルギーの海です。督脈を通すことで、全身に気をめぐらせることができます。督脈を通せば補気と同様の効果を得ることができ、同時に全身を調整することができます。督脈は奇経八脈の一つですが「陰の海」である任脈と前後で全身の気をめぐらせるような働きをします。任脈・督脈・衝脈は一源三岐、一つの源から三つに分岐しており、本質的には一本の脈です。

 正経十二経は、督脈の気によって統御調節されていて督脈の気の力によって、その作用を十分に発揮することができます。反対に、督脈が正常に作用していなければ、正経十二経も十分に機能することができません。だから治療の最初に督脈通陽法を行えば、多くの場合に他の配穴による治療効果を高めることができます。督脈通陽法は、化学反応を促進させる触媒のような効果を発揮します。

 奇経八脈は臓腑とつながっていませんし、表裏関係もありません。正経十二経は川ですが、奇経八脈は海・湖・貯水池・運河に例えられます。正経十二経という川があふれたとき、奇経八脈にたくわえられますし、正経十二経という川の水が枯れたときは奇経八脈からもってきます。

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