週刊あはきワールド 2015年10月28日号 No.447

活きたツボを捉える切経探穴法 第19回

私の気質体質の見方

蓬治療所 戸ヶ﨑正男 


はじめに

 前号に次のように書きました。

 「これで運動器系の異常に対する切経探穴法とツボの特徴の解説は、器質的疾患の切経探穴を除いて大方終わりました。
 運動器系の疾患の多くは、姿勢、動作の不良、運動の過不足等に起因することが多いのですが、今までこれに関して、解説していませんでした。
 姿勢、動作の不良、運動の過不足等は体質を形成する上に重要な要素であります。次回はこの体質(気質)について述べようと思います。」

 このように運動器系疾患では、体質を形成する要素である姿勢・動作・運動の過不足等がベースにあって発症しますから、体質を知る必要があります。そればかりか、これから展開する内科系、産婦人科系、精神科系等においても体質の知識は欠かせません。

 活きたツボを捉える切経探穴法の2~8で、私の伝統医学の捉え方、病の見方、治療の捉え方等として、「伝統医学と近代医学の違い」、「病とは・治るとは・治療とは何か」、「私の心身の見(診)方」、「私の治療の見方その1~4」を、連載の2回目から載せました。これらは私の考える伝統医学の基礎理論でありますが、これから述べる‟気質体質の見方”も同様です。これは上記の考え方と密接につながっていますので、時々見直してください。また、気質体質を語る上で必要なところは以上の項目から引用します。

1.病と気質体質

1)死生観と気質体質
 「天地万物は全て気によって存在し、人は、天地との気の交流と体内の気の循環によって生命(イノチ)が養われ維持され、気が離れ気の流れが途絶えると死となるという考え方が古代中国にはあります。今でも十分に存在価値のある思想であり、この気一元の考え方が伝統医学の基盤となる死生観であります。
 黄帝内経をはじめとする伝統医学では、心と体は一体(心身一如)であるという身体観を有していす。物事に拘泥せず無欲(恬憺虚無)な精神(心)状態であれば、真気(精気)が心身を守ることができるという健康観があります。
 五蔵に五神、七情(五志)等の精神が宿るという考え方がありますが、これは内臓が正常であれば精神は安定し、内臓の失調により精神に変調が起きることを意味しています。身が健全であることが取りも直さず精神(心)の安定になることを教えています。
 従って、伝統医学では、心(気質)の安定と健全な身(体質)を維持することによって、心身の気の流れが順調になり、天地との気の交流も円滑で健康がもたらされると考えます。反対に、気質、体質の状態が悪くなると、気の流れが不調になりアンバランス(陰陽の失調)が生じ病気になり、さらには天地との気の交流にも支障をきたし病気は悪化すると考えているのです。私もこの考え方を基本にして心身を見ています。」(「私の心身の見(診)方」から引用、以下略)

 伝統医学では、人は天地自然と気を介して交流循環していて、その気の多寡が人の気質体質を規定しているという考え方を私も踏襲しています。

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