週刊あはきワールド 2015年10月28日号 No.447

Let’s はりきゅう遊学 第18話

日本伝統鍼灸学会に行ってきました

~按摩十年・圧痛~

お灸とハリ治療の専門家 福島哲也 


 
 先日、東京(タワーホール船堀)で、第43回日本伝統鍼灸学会学術大会が開催されました。ちなみに、大会テーマは「日本伝統鍼灸の確立―よみがえる江戸―」でした。私も技術研鑚と情報収集(+懇親会)を目的に参加してきましたが、いろんな意味で楽しめた学会でした。学生さん向けにセミナー(背診・切経・脈診・選経触診・経穴診・腹診)が別会場でも行われていましたが、大ホール(メイン会場)でも学生さんの姿がいつもより多かったように感じました。もしかしたら、いくつかの鍼灸学校が授業の一環として参加(学生動員)させていたのかもしれませんが、少しでも鍼灸に興味を持ってくれれば業界の発展に繋がるのではないでしょうか。

 そういえば、来年はWFAS(世界鍼灸学会連合会)の学術大会が日本で開催されるそうですよ。

按摩十年

 一般口演の中で、興味深い発表が何席もありました。手を挙げて質問をしてみたい発表もありましたが、演者の発表が長引いたりして質疑応答の時間がカットされてしまい、ちょっぴり残念でした(まあ、これは学会発表ではよくあることなのであまり気にしてはいません)。今回の学生セミナーでも取り上げられていた触診技術について考えることがありました。私も、日本の鍼灸では望・聞・問・切の四診のうち切診(触診)をとても重視していると思っています。切診には脈診も含まれますが、ことに初心者には切経(ツボの触診)が大切だと考えます(脈診を軽視していているわけではありません)。

 近年、鍼灸学校も鍼灸専科(はり師・きゅう師のみ)が多く、その技術が満足に教育・習得されないまま世に出されてしまう鍼灸師が増えているという憂うべき事実があるのですが、今回の演題の一つである「触診トレーニングとしての按摩術の考察」(長沼良和・和ら会)の中で、杉山鍼導引稽古所の教育課程が紹介されていました。これによると、14~15歳で入門し、最初の3年間で按摩の修行、後の3年間で鍼の修行をし、学科は杉山三部書を学び、6年間で卒業し、その後、市井で按摩、鍼の修行をして50歳前後でごく一部の人が免許皆伝となっていたそうです。
 

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