週刊あはきワールド 2015年11月4日号 No.448

ビギナー鍼灸師事始めの記 第6回

ついに築城

鍼灸・あん摩マッサージ指圧師/ジャーナリスト 山田寿彦 


◎第2回 喜ばれる喜び
◎第3回 店舗を探す
 
 開院準備がもたついた9月。24日、ストックホルム在住の旧知の日本人の方から「札幌に出張する用事ができたので五十肩を診てほしい」と突然メールが入った。日程調整した結果、10月7日に来られることが決まった。開院予定場所のアパート(札幌市営地下鉄麻生駅から徒歩5分)は、カーテン以外は空っぽだったが、ジャーナリスト活動が一段落した10月1日から、7日を目指してエンジン全開。暫定的に折り畳みベッドを持ち込むなどして7日に間に合わせた。札幌市保健所の検査も通り、晴れて開院。『はり・きゅう・指圧治療院 麻生ことぶき堂』と命名した。

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10月3日(土)~母に「要介護認定2」の通知書

 要介護認定の区分変更を申請していた母(84)に札幌市から「要介護2」の通知が来た。「要介護1」からのアップ。私のみるところ、体の状態は「要介護1」と認定された時点よりもむしろ改善されている。ゴネたら上がったという印象。介護認定審査とはこのようにいい加減なものである。自治体が予算を使いたくないために介護認定を値切っている実態がますます鮮明になったと思う。

AZPリハビリで歩様が向上

 AZP(解剖学的ゼロ肢位)理論に基づく母へのリハビリは10月も目標の10回(各1時間)に達した。9月と合わせて計20回。週2回のデイサービスに出掛ける時、マンションの自室からエレベーターまで長い廊下を歩く。いつもは窓のフェンスを手すり代わりに使う母がある日、フェンスを触らずに歩いていた。歩様が明らかにしっかりしてきたと思う。

 区分変更に伴う担当者会議(21日)で、訪問リハビリ担当の作業療法士や看護師、ケアマネジャーから体の状態を絶賛された母はご満悦。AZP理論は、見た目には弱っている高齢者が、潜在的に持っている甦りの能力を引き出す力を持っている。

10月7日(水)~開設初日の患者様ははるばるスウェーデンから

 治療院にいよいよ最初の患者様をお迎えする日。ベッドを整えてお香を焚き、BGM用に厳選したCDを、衝動買いした特注品の高級プレーヤー(30万円もした!)にセット。約束の午後1時に近くまでお迎えに上がった。

 68歳の男性。大学教授をリタイアし、いまはお孫さんに囲まれて悠々自適の生活。主訴は「左肩に違和感がある」とのことだったが、体を触って驚いた。「ジムで鍛えている」の言葉通り、ふくよかな筋肉が足の指先から手の指先までを覆っている。背中や肩のどこにも「コリ」がない。「先生には肩こりありますか?」と聞くと、即座に「ありません」。スウェーデンで肩こりを訴える人はあまり聞かないという。

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