週刊あはきワールド 2015年12月9日号 No.453

解剖学に基づくアスリートの身体の見方・治し方 第19回

足関節

~背屈可動性の重要性~

ATC&鍼灸師 山下貴士 


◎第17回 膝関節 その1
       ~股関節の影響~

 アメリカの理学療法士のグレイ・クックは、関節の機能に注目し、全身の関節を安定関節と可動関節に分け、この理論をジョイント・バイ・ジョイント・アプローチ(JBJA)と名づけました。彼は、足関節を可動関節、膝関節を安定関節、股関節を可動関節、腰椎を安定関節、胸椎を可動関節に分類しました。

 それぞれの関節は、交互に位置しています。安定関節(膝関節、腰椎、他)は動きの機能面が基本的に一面で、主に屈曲伸展の矢状面の動きを行います。一方、可動関節(足関節、股関節、胸椎、他)は、三軸で、多面的な動きが可能です。この考えは、アメリカのスポーツ界を中心に、世界中に広がりつつあります。

 可動関節である足関節は、重力という地球からのエネルギーを、運動連鎖により上の関節につなげていく、最初の関節です。そのため、足関節の機能に異常があれば、これより上の関節の動きに大きな影響を与えます。

足関節背屈可動域と傷害

 足関節の可動性の中でも、背屈可動域は重要です。なぜなら、足関節の背屈は、歩行時に前方への体重移動の際に重要な役割を果たします。もし、十分な背屈可動域がなければ、腰椎が前弯角度を大きくして(過伸展)、足関節の動きを代償しなくてはならなくなります。つまり、足関節の背屈制限が原因で、腰椎伸展性の腰痛の潜在的な原因になっているとも考えられるのです。
 

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