週刊あはきワールド 2016年1月20日号 No.458

◎◎はこう治す! 私の鍼灸治療法とその症例 File.22-1

痹病はこう治す!(その1)

~北辰会方式による鍼灸治療法~

(一社)北辰会理事・学術部長 奥村裕一 


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北辰会方式の概略

 はじめに私の鍼灸治療法である北辰会方式について概略を説明させていただく。


図1



















 東洋医学の基本哲学となる気の思想でもあり、陰陽の法則でもある「太極陰陽論」をその土台としている。陰陽は、二元論ではなく、気一元を基本とした二元的一元論である。自然観察を基に導き出された理論に基づき、人体は天地自然と一体と見做す「天人合一思想」が根本となっている医学である。当然、三因制宜(因地、因人、因時)、時節・季節・天候・月齢・風向・時間帯なども意識する。

 東洋医学の四診には、もともと望診・聞診・問診・切診がある。北辰会方式では、有意な情報を目的意識的、かつ、多面的に収集する。患者の生活環境や精神状態ならびに社会的な状況、性格などに関してかなり詳細に問診を行うが、問診可能な症例では、通常初診に1時間半から2時間ほどかける。そして、それらの情報を基に、当該患者の体質や病因病理(病因病機)を解析する。最終的には、「どういう体質」が、「どういう病因」によって、「何が誘因」となって、既往歴のような疾患や、現在の症状に悩まされているのかを明らかにする。

 北辰会方式では、「証」よりも「病因病理」に重きを置く。病因病理チャート図を作成しておくと便利である。例えるなら、証は「静止画」、病因病理は「動画」といえる。立体的、かつ時系列的に、いわばうごめく病態を生きたまま正確に捉え、その時々の状態をすばやく的確に描き出すことが目的である。

 この病因病理や証を的確に捉えるために、病によって弁証法を選ぶ。病を魚に例えるとすると、その魚の大きさや種類によって網の種類を変えていると考えればよい。

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