週刊あはきワールド 2016年2月10日号 No.461

◎◎はこう治す! 私の鍼灸治療法とその症例 File.23-1

肉離れはこう治す!(その1)

~私の肉離れに対する鍼灸治療~

筑波大学理療科教員養成施設長 宮本俊和 


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1.はじめに

 スポーツによる怪我や痛みを訴える選手が来療した場合は、スポーツ外傷かスポーツ障害かを判別します。スポーツ外傷は、足関節捻挫、膝関節の靱帯損傷、肩関節脱臼などのはっきりしたエピソードで起こる疾患で、急性期は熱感、腫脹などの炎症症状が出現します。そのため初期の対応としては、RICE(休息・冷却・圧迫・挙上)の処置を行います。重要なことは、専門競技に向けての段階的な運動法を含めた鍼灸治療の計画を立てることです。

 一方、スポーツ障害はスポーツ動作の繰り返しによって発症するテニス肘、野球肩、ジャンパー膝などの疾患をいいます。スポーツ障害で何より大切なことは、発症要因を分析して鍼灸治療を行うことです。

 これまで鍼灸治療は、腰部、肩関節、膝関節などのスポーツ障害の疼痛対策として多く利用されてきましたが、最近では、肉離れや足関節捻挫などの外傷で治療を受ける選手が増えてきました(図1)。


図1 筑波大学で鍼治療を受けたスポーツ選手の主訴部位(%)
















 筑波大学では1984年から、医学、体育学、鍼灸学の教員・学生とチームを組んでスポーツ選手の外傷・障害に取り組んできました。図1は、鍼治療を受けた選手の主訴部位を示しますが、腰部の次に多いのが大腿部です。大腿部のほとんどは、肉離れでそのうちの90%がハムストリングの肉離れです。

 今回は肉離れを取り上げ、その診方と鍼灸治療について紹介し、次に症例を報告します。

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