週刊あはきワールド 2016年6月15日号 No.478

カラダの欲求と操体の私的解釈 第7回

橋本敬三が残した課題(2)

~カラダの出すサインとプロセス~

 大隈博英 


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 操体法の手法自体は、いかにカラダの欲求を満たすかが、治療となるのだから、要は、原始感覚で受信した、微弱なサイン(原始信号の候補)をどのように見極めるかということが最大のテーマとなっていくと思う。今回は、息、食、想の操体法を考察するにあたって、カラダが自発的に出す現象から、欲求の候補となるサインを知る手がかりと、その候補が実際に臨床として、使えるプロセスになるかどうか(詳細は本文で)という問題を取り上げてみたい。

 各手法の詳細は、後の章(回)に譲るとして、ここは概要を列挙していきたいと思う。操体の指導者の先生方はすでに実践されている方が多いと思うが、鍼灸臨床など、他の方法でも応用の効く場合もあると思うので、操体をご存じない先生方にも、参考にしていただければ、幸いである。

 なお、筆者独自の方法もあると思うので、全ての操体指導者の共通意見ではないことも、明記しておく。

カラダの欲求のサインを見抜く方法

1.姿勢というサイン

図1
 操体法指導者は、患者の自然な状態の姿勢を強調することを操法の目安にすることが多い。

 多くの場合、そうすれば、快適感覚が出やすいからである。たとえば、自然な姿勢で、左に比べて、右肩が上がっていたとする(図1)。

 指導者は、シンプルに右肩を上げさせる動診をしてみるか、右肩が上がるような連動を試みて、動診をしてみる。そこで快適感覚が得られるようであれば、そのまま、操法へと移行していく。

 これはつまるところ、カラダの欲求のサインを姿勢から見ているのである。肩が上がっている状態なら、カラダは肩を上げたがっていて、その途中でプロセスが止まっているのではないかと想定して、考えるわけである(あくまでこの段階は想定で、最終は動診を主に、所見の変化などで総合的に決定する)。だから、それを支援して、一つのプロセスを完了させようということである。

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