週刊あはきワールド 2016年7月13日号 No.481

治療家のためのセルフエクササイズ 第3回

矢状面の姿勢異常へのアプローチ(1)

~前方頭位と後頭下筋~

ATC&鍼灸師 山下貴士 


 
 体の姿勢異常にもさまざまありますが、教科書的にも、臨床的にもよく見かけるのは、矢状面の異常ではないでしょうか? つまり、頭が前方に移動し、両肩は内旋、胸椎が過度に後弯し、腹圧と殿部の力が抜けた状態ではないでしょうか。時には、腰椎の過伸展を伴うこともあります。特に前方頭位は、下向きで仕事を行う治療家には、起きやすい姿勢異常といえます。

前方頭位

 頭の前方移動は、約4~5㎏ある頭を脊柱の軸上で支えることができないので、肩こりの大きな原因の一つにもなっています。また、頭が前にスライドすると同時に、頚椎が真っ直ぐになることも多くあります(直頚椎)。本来であれば、頚椎は前弯を一つ一つの頚椎間の関節で作りますが、直頚椎の人は、頚椎が真っ直ぐなので、後頭骨と第1頚椎間で、大きく角度を作ります。そのため、この関節につまりが生じ、後頭部と頚椎をつなぐ筋肉である後頭下筋群に短縮を起こします。

後頭下筋群の重要性

 後頭下筋群は、後頭骨と上部頚椎の間にある四つの小さな筋群です。頭部の回旋に関わるとともに他にもさまざまな重要な役割を持っています。これらの筋は、固有感覚の受容器が多く、頭の正しい位置を認識するのに関係しています。後頭下筋群は、脳と脊髄神経をつなぐ重要な部位に位置しているので、頭の位置を正しく認識することは、きわめて大切な役割といえます。
 

(続きはログイン・ご購読後にお読みいただけます)

この記事の続きをお読みいただくためには、週刊『あはきワールド』(有料コンテンツ)のご購読手続きが必要です。

ご購読の申し込み ログイン(ご購読済みの方はこちら)




トップページにもどる