週刊あはきワールド 2016年7月27日号 No.483

活きたツボを捉える切経探穴法 第28回

体内の異常と詳細切経探穴

~呼吸器系(肺)の異常~

蓬治療所 戸ヶ﨑正男 


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はじめに

 今回は呼吸器系、肺の異常に関する詳細切経探穴について述べます。これと関連する肺の生理と病証についても述べます。また、脾胃、大腸、小腸の生理と病理も合わせて載せます。

 まず初めは、肺、脾胃、大腸、小腸の生理と病理から始めます。

1.臓腑の生理と病証

 臓腑の生理と病理(病証)は『東洋医学概論』ですでに勉強されている内容ですが、私の考える生理と病理(病証)ということも加味して述べてみようと思います。なお、病証については自覚症状を主に述べます。

1)肺の生理と病理
 前回の蔵象の項で、肺は呼吸の中枢であり、(体内の:前回記載漏れ)気の新陳代謝を行い、対外防衛機能を調整します。象徴的に表現すると入(出入)です、と書きました。

 肺は、従って、呼吸により天の気を体内に入れ、心の働きを補佐して体中に真気(天の気、穀気、先天の気の結合)をめぐらし、体内で発生した気を体外に排出します。肺は皮膚と関係が深く、皮膚を通じて天の気を入れ体内の気を排出します。

 また、鼻とも関係が深く、鼻は、皮膚と共に、寒温、燥湿等の気象変動等の外的要因から身を守る働きがあります。これは体表を防衛する衛気の働きであると言われています。

 肺の機能が異常になると、息切れ、深い呼吸ができない、喘息等の症状が出ます。また、風邪、寒邪等の外邪性の病気にかかりやすくなり、発熱、悪寒、頭痛、後頚部痛、自汗、無汗、鼻閉、鼻涕、嗅覚異常、くしゃみ、咽頭痛(咽喉痛)、咳嗽、痰、胸痛、胸満、盗汗等が発生します。

 肺と大腸が伝統医学では表裏関係にあり非常に密接であると言われていますが、実際の臨床ではあまり関係があるという実感がありません。むしろ、同じ胸部(上焦)に属す心との関係が密接で陰陽関係にあると考えています。「肺は相傅の官」であり「心は君主の官」と言われています。相傅は宰相として君主の片腕となって政を取り仕切る役割ですから密接です。
 

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