あなた(@_@)の知らないあはきの世界 2022年4月20日

あはき人生相談~香食のけむり~ 第1回

学校の先生はすぐ開業しろと言いますが?

ともともクリニック人生相談部


卒業したらどこに就職したら良いですか。学校の先生はすぐ開業しろと言いますが。(鍼灸学生)

「すぐ開業しなさい。」はこの業界にある悪しき都市伝説です。もちろん「町」でも「村」でも伝説事情は同じでしょう。この言葉にはおそらく「患者から学べ」との意味を含んでいるのでしょうが、患者さんにとっては迷惑はなはだしいの極みでありましょう。あなたでも、あなたの最愛なる人や家族が病気になったとき、そのド新米の前に体をさらけられますか? 

 どんな技術系の学校でも、学校を卒業してすぐ一人前のその道の技術を持つとは思えません。他の医療者を考えてみても、すぐにわかることです。それは火を見るより明らかなこと。たぶん、たぶん、おそらくですよ、そんなことを教育者として言える学校のこんな講師の技量はたかが知れています。間違えてもこのような教師の言うことを聞いてはいけません。やはり、良い施設、良い師匠に、つまり良い学びの環境に出合える僥倖を祈るべきです。その祈りは捨てないことが、新卒者の特権でありましょう。

 でも、残念なことにまっとうな卒後教育が用意されていない鍼灸業界ではなかなか理想的な教育施設に出合えることは少ないのが現状です。しかし、それでも、「何も分からない自分である。」という謙虚な気持ちが大切です。鍼灸業は一生かけて勉強するに値する良い職業ですから、あきらめず勉強できる環境を求め続けてください。
 
 そこで、次善の策を考えなくてはいけません。現在日本の来院患者の事情では、腰痛、肩こり、肩痛、膝痛、神経痛などの整形外科疾患に含まれる疾患が7割以上と言われています。それでは整形外科のある所に務めるのが1番の理想かと思います。考えても見てください。たとえばですよ、あえて1疾患だけをあげますが、膝痛ならば1日10~30人も来院するのですよ。それも毎日です。流行っている整形外科にいれば、どれだけ膝痛のバリエーションを見ることができるでしょうか。ひるがえって、市井の鍼灸院ではどうでしょうか? こういう質問ができるあなたならば、この対比は考えただけで「ちむどんどん」しませんか? 

 でも、どこの整形外科でも良いという訳ではありません。業界用語に「スイッチャー」という言葉があります。整形外科に勤めて1日中機械の横にいてスイッチを押すはめになった嘆きの言葉です。でも、それでも自分で即開業するよりはましです。そのためには、最低限一つの条件があります。雇用契約の前に、そこではカンファレンスや勉強会が行われているかの確認をして、自分が参加できるかを尋ねてください。良いクリニックや病院の科や、良い鍼灸院では必ずカンファレンスや数々の勉強会が毎日でもなくても例え月に一度でも開かれているものです。これは施設見学でも同様です。見ているだけでは実は何も分からないのです。あとで、上の先生から説明されたり、皆で討論をするからこそ、その患者さんや症例が理解できるのです。独りでは思い違いが多いことに、このような臨床「教育」現場で他人からのサジェスチョンではじめて気づくことなのです。

 さらに、自分を教育してくれるように頼めたら最高です。研修鍼灸師としてお願いしてみることです。もちろん、整形外科はあくまでも優先順序で内科でも耳鼻科でも学びの態度で探してみましょう。契約する前は、雇用側とは平等ですので、堂々と尋ねてみてください。どうぞこの春、ホンモノの治療家人生をスタートさせてください。

「あはき人生相談~香食のけむり~」では、質問を募集しています。あはき人生にかかわる問題なら何でも構いません。質問をお寄せください。ともともクリニック人生相談部が丁寧にお答えします。しかし、業界のホントウを悩める人に答えんが為に、時には毒舌や憎まれ口になるかも、です。あらかじめ申し開きしておきます。


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