あなた(@_@)の知らないあはきの世界 2022年7月8日

こらむ『タオ指圧キャラバン』 第6回 

脳腫瘍

アヴィ・ガジット


◎第5回 肩甲骨に張りついたマグマ色のコード(今中千登勢)
◎第4回 タオ指圧と仏教修行と音楽と(馬場山往)
◎第3回 トラウマの癒し(玉本三和)
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<プロフィール>
 2003年より、イスラエルのタオ指圧センターで学び始め、現在は、タオ指圧セラピストとして、特別なニーズを持つ様々な人のケアを担当している。一方、代替医療の討論会を10年間に亘って主催。これに関する記事の執筆もしている。趣味は料理。


筆者
  初めて彼が来診したときのことでした。
 ドアを開けて顔を見た瞬間、“あっ、前から知っている人だ”と思いました。

 彼については、恋人という女性から事前に電話で説明されていました。
 脳に悪性の腫瘍があること。ステージ4で、放射線治療と化学療法を受けていること。そのため非常に弱り、無気力で、すっかり疲れてしまっていること、等です。

 彼としては、疲労を少しでも和らげるような治療法を探している。それ以上のことは、まったく期待していない、とのことでした。

 一体なぜ、私は彼を見た途端、前から知っている人だ、と思ったのでしょう……?
 部屋に入った彼から、まず聞いた話は、彼が行動心理学者であり、ヴィパサナ瞑想とヨーガを20年以上、実践して来たとのことでした。

 さらに私たちには、多くの共通点がありました。両親が南米出身であること。永年にわたって、菜食主義者であること。また、お互いの自宅は、歩いて数分のところにある等です。

 治療布団に横たわった彼は、私にいろいろな質問をしてきました。
 一方では、彼の受け応えをしながら、同時に私は、別の意識レベルにいました。私は、彼の今生と将来の転生が最上のものであることを、祈っていたのです。

 不意に私は、寄せては返す波のような癒しの気が、施術を通して彼に働くのを感じました。そこに、宇宙大霊の無限の大愛を感じました。

 ……施術後、彼は、“とても気分が良くなった”と言いました。そして、毎週、通院することになりました。

 ところで彼は病院で、「余命はせいぜい2年」と、言われたそうです。また、自らでも専門書を読み、自分自身でもそう思った、と言っていました。

 だから彼は、病気が治る、という期待は、一切持っていませんでした。しかし冷静に(彼自身の言葉を借りれば、“あるがまま”に)、状況を受け止めていました。

















 話は変わりますが、タオ指圧には、精神修養として体験する、様々な「悟り体感のメソッド」があります。その中の一つに、「全託の体感」というものがあります。

 それは、“宇宙大霊に完全に任せ切った、平和な心身の境地を体感する”、というものです。

 さらに、「全託の悟り体感を元に、未来実現の言葉を繰り返し潜在意識・宇宙に浸透させる。それによって、ものごとや願いを実現していく」という手法があります。

 治療中、私の心の中には、ずっとそのメソッドが響いていました。そして、ある瞬間から、光景が頭に浮かんで来たのです。

 それは、健康でエネルギーに溢れ、私と笑いながらビールを飲んでいる彼の姿です。そこでの彼は、私の患者でもなく、友人でもなく、魂の兄弟でした。

 その光景は、なぜかずっと、治療が終わるまで、私の心の中に映し出されていました。

 彼のタイプの腫瘍で、診断を受けてから2年以上生存している人は、統計上のデータでは一人もいません。

 しかし、ふと私は、“もしかしたら彼は、その例外となる最初の一人になるかもしれない”、と思いました。

◎タオ指圧WEBサイト≫≫ http://taoshiatsu.com

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