あなた(@_@)の知らないあはきの世界 2022年8月1日

こらむ『タオ指圧キャラバン』 第9回 

顔面痙攣

遠藤磨祐(えんどう・まゆ)


◎第8回 目から鱗が落ちたら経絡があった(奈良晃命)
◎第7回 経絡の奥にあるタオ指圧の道(1)(茂木えい子)
◎第6回 脳腫瘍(アヴィ・ガジット)
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<プロフィール>
 イギリス留学後、欧米のグループ心理療法を日本に紹介するワークショップと、個人心理相談カウンセリングに従事する。その後、タオ指圧と出会う。現在、臨床を行う一方、指導員として、国内及び、ヨーロッパ数カ国や中東でも講習も行っている。


正面、右が筆者
タオ指圧ワークショップの指導に行ったスペインで
支部長と
 治療は継続中ですが、まず最初に、患者さんご本人が書いてくださった手記を掲載させていただきます。
















タオ療法・受療体験記
R・N(整体師、東京在住。50代)
悪化した顔面痙攣
 いつからとも知れない子どものころから、頭(右側)は、いつも重く、それが当たり前の状態になっていました。

 痛いというのとは違うので、それをあえて治療して治すべきものとはとらえていませんでした。

 痙攣を意識し始めたのは、いまから15年くらい前だったと思います。その前は、「顔の右側が疲れている気がする……」ということがよくありました。

 なにかが蠢いている、という感じもありました。それは、痙攣の前段階だったのかもしれません。
 そのうち、たまに、右眼の横がぴくぴくぴくと素早く痙攣するのを感じることがありました。
 その時も、“疲れが溜まっているいるのかな”と、いたって呑気に、“そのうち、治るだろう”と思っていたのです。

 痙攣は、治るどころか、ひどくなっているんじゃないか……。そう自覚したのは、4年くらい前でしょうか。

 そのころには、痙攣部位が、右眼の横から右目の下瞼奥にまで移動し、またそれだけでなく、顔や頭の右半分全体が、なんとなく痙攣している感じまでしていました。

想像とは異なる強烈な体験
 タオ療法は、何度か受療したことがありました。それにしても、初めて受けた時は、想像していたものとは全く異なって、ひどく驚きました(笑)

 正直、もっと、うっとりとするような優しい圧で癒して圧してくれるものとばかり思っていました。しかし、ある意味「ダイナミック」とでも表現してもよいような圧。私は思考が止まり、言葉も失いました。「痛い」と言葉を発する以前に、なぜか、笑ってしまっている自分がいました。
 “こんな強烈な体験、めったにあるもんじゃないよね?”と自問したほどです。

 
強いメンゲン反応
 今回、数年ぶりに、あらためて右眼の痙攣で受療することにしました。そして2回目の受療後……。2時間くらい経ってから、メンゲン反応(好転反応)が出始めました。
 ウェストのあたりに力を入れると、捻じったような痛みが走り、それが一晩中、続きました。
 一夜明け、“さて、メンゲン反応は?”と思って起き上がろうとしたら、めまいがして歩けません。もう、這うようにして家の中を移動するしかなく、しかも、吐き気までするため横になっているしかない、という状況になりました。
 
 結局、普通に歩行ができるようになったのは、受療後三日目になってからでした。ただ、不思議なことに、横になってうとうとしていると、ふつふつと、いろんな想いが沸いて浮かんでは消えていくのです。それはまるで、過去の様々な感情を追体験しているかのようでした。

自分の中で結びついた顔面痙攣の原因
 そんな、うとうとした状態の中で驚いたのは、両親から聞かされたことがある(記憶にはまったくない)、4歳ころの右耳の手術の体験と、すっかり大人になってから始まったこの痙攣が、自分の中で原因としていきなり結びついたことでした。

 その手術は、脳に近いということで、麻酔なしで行われたそうです。(化膿が脳に達する寸前くらいまでになっていた)このため、今も耳の後ろが少し陥没しています。

 タオ療法の先生に、そのことを伝えると、“痙攣はそこからきているのでしょう。その手術の時の恐怖感や痛み、症状を作りだした状況などのトラウマが残っていますから。メンゲンで出ためまいの症状も、おそらく、そのときに体験したことだと思います”とのことでした。
          
 私にとって、タオ療法を受けるということは、症状が消えればよいという、単純なものではなくなりました。むしろ、症状を通して自分との深い対話を促してくれるものへとなりました。
 痙攣は現在、、受療前からみると、半分くらいの頻度になっています。この後の変化が楽しみです。

 主訴は、右目の奥の痙攣で、“一向に良くならなかった”とのことでした。
 実を言うと、長期に亘って症状を抱えていらっしゃると聞いて、驚きました。
 というのは、一見、痛みを抱えているような様子には見えなかったからです。

 臨床で私は、最初に、患者さんが症状を訴える部位に対して、言葉をかけるようにしています。
 この時は、症状のある目や顎の所に言葉をかけた後で触れてみると、「氣」が虚していることが感じられました。
 そこで、この部位の痛みや痙攣がいつ頃から始まったのかを聞いてみました。
 すると、驚いたことに、ご本人には記憶がないとのこと。
 そして、“親から聞いた話では……”という言葉で、説明されたのです。“4歳頃、右耳が化膿して手術を受けた。しかしそれが、麻酔なしの手術だった”と。

 私は衝撃を受けました。4歳で、麻酔なしで、大手術を受けた! ことに。
 恐らく、あまりにも強い痛みで、気を失っていたのでしょう。
 記憶が飛んでしまうほどの体験だった、と想像しました。
 そしてその痛みは、未だに心身に刻まれているのだろう、と思いました。

 実は以前、この方から、死に対する言葉を聞いていたのです。
 私はそのとき、“違和感”を感じました。

 その違和感が何だったのか。子供の頃に麻酔なしで受けた手術の体験の話を聞いて、ハッキリしたように思いました。

 想像を絶するほどの痛みと死への恐怖が、心身に刻まれていたのです。
 記憶が飛ぶほどの強い体験……。
 このときに生じた無意識の混乱が、私が感じた違和感の原因であり、また症状の原因だったのです。

 さて、施術では、まず、しっかりとした圧で、氣を頭部から下腿に降ろしました。そして、お腹の虚の経絡のシコリを取ることに努めました。

 その後、頭部に移りました。そして現在、痛みを感じている体感に共感し、同時に、その奥に存在する、心身に傷が刻まれる前の健康な氣のからだにも共感しながら、圧を深め続けました。

 タオ指圧で施術者は、患者さんが抱えている痛みの奥に存在する“いのち”の「癒す力」に共感します。それを、施術者自身の心の内に、“わがこと”として認識するように努めます。それが、治療効果となって顕れるのです。

 施術後には、瞑眩(めんげん)反応が強く出たようですが、症状が少しずつ軽減されているとのこと。2回の施術で、症状が半分くらいにまでになった、と聞きました。

 引き続きの施術によって、どのように本来の元気な身体を取り戻していくのかが、楽しみです。

◎タオ指圧WEBサイト≫≫ http://taoshiatsu.com

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