週刊あはきワールド 2016年9月14日号 No.489

治療家のためのセルフエクササイズ 第5回

矢状面の姿勢異常へのアプローチ(3)

~座位と伸展時腰痛~

ATC&鍼灸師 山下貴士 


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座位と腰椎伸展時腰痛の矛盾

 よく、教科書には過伸展性の腰痛の話が出てきます。胸を張って腰を反らせて立つ人に多い、という記述があるものもあります。このような姿勢は、西洋の人には多いものの、日本人にはあまり見かけないのではないでしょうか。日本人はどちらかというと背中と腰を丸めている人が多いので、このような伸展時腰痛は少ないように思えます。しかしながら、実際の臨床現場では、腰を反らした時に痛みが強い腰椎伸展性の腰痛に出合うことがよくあります。これは、なぜでしょうか。

 はっきりしたことは、言えませんが、おそらく、座る生活習慣とも関係しているのではないでしょうか。長時間の座位姿勢は、腹圧が抜け、背中が丸まることが多くあります。特に、日本人は床に座る生活習慣を持っているので、あぐらでも、いわゆる体育座りでも、横座りでも、椅子に座る場合よりも、股関節が大きく屈曲しています。この時に、股関節屈曲筋が短縮を起こしていると、立位になったときに、骨盤前傾と腰椎過伸展を招くと考えられます。

 私たち、治療家も立位で治療することもありますが、座位での治療に時間を費やすこともあります。また、床に座って治療を行うことは少ないかもしれませんが、押圧や刺鍼のため、体を前かがみにして、股関節を大きく屈曲する機会が多くあるかと思います。

 そのため、股関節屈曲筋をストレッチによって伸ばすことは、この手の腰痛には有効です。しかしながら、ストレッチだけでは一時的に症状を緩和することはできるでしょうが、同じような生活を続けている限りまた症状が再発する可能性があります。このような腰痛の治療に大切なのは、座っているときの姿勢を改善することです。

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