週刊あはきワールド 2017年1月11日号 No.505

◎◎はこう治す! 私の鍼灸治療法とその症例 File.33-2

不安障害患者の鍼灸治療(2)

~文明病に悩む現代日本…不安障害患者の鍼灸治療と脈診~

日本伝統鍼灸学会評議員・経絡治療学会理事・平脈診研究会 真鍋立夫 


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 不安障害に悩む患者は多く、現代医学の単純な対症療法的薬物療法だけでは、なかなか対処できません。それどころか東洋医学的なきちんとした弁証に基づく鍼灸や漢方薬療法を行えば治ると思われるようなものが悪化して、無為に病を長引かせてこじらせてしまっているといったようなことが行われている現実があります。それに代わり正しい診断と治療技術によれば鍼灸と漢方薬の併用で多くの軽度の不安障害などが治癒するのです。

 そこで鍼灸による不安障害の治療を行うにあたって大切なことは、この東洋医学的弁証に基づいて行われた鍼灸治療が、術者の思惑通り本当に効いているのかどうかを、しっかりと検証する手段が必要であるということを述べます。弁証にあたってその診断を支える手段としても大切な東洋医学の脈診、現代医学では真似のできない現代医学よりはるかに緻密に生体の変化を捉えることのできる診察法である「脈診」について説明し、その後で実際にその脈診によって臨床を行った実際例を示して考察を加えてみたいと思います。

脈診法の種類と歴史

 脈診法には様々な方法がありますが、まずそれらは何を診ようとして行われているのか? どのような目的で行われているのか? どういった部位で脈を診ているのか? などで分類整理してみたいと思います。

 歴史的に文献に残っていて、一番古く代表的なものが『黄帝内経素問』の「脉要精微論」です。そこには橈骨動脈の左右をそれぞれ寸口・関上・尺中と区分して、一定の脈診部をエリアとして示し、それぞれの6カ所のエリアにおいて臓と腑の生理状態をうかがうことができるのだという説が書かれてあります。

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