週刊あはきワールド 2017年1月18日号 No.506

在宅ケア奮闘記 その121

財力よりも健康!

~認知症のFさんが教えてくれた健康の大切さとあはき師の役割~

訪問リハビリ研究センター代表 西村久代 


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Fさんは私のことを覚えていない

 ヘルパーさんに付き添われてデイサービスに行く途中のFさんに出会った。ヘルパーさんが「先生、おはようございます」と声をかけてくれた。Fさんも「先生、おはようございます」と挨拶してくれた。とてもご機嫌のいい笑顔で私に接してくれた。

 認知があり、脊柱管狭窄症があり、歩行ができず、車椅子生活である。その日もヘルパーさんに車椅子を押してもらってデイサービスに向かっている途中だった。

 「先生は寒いのにとても元気ですね」「あら、若いからよ」とかぺちゃくちゃ話しながら、同じ方向なので三人で歩いていた。そのうち、デイサービスに着いたので、「では失礼します」と言って頭を下げたら、Fさんは「先生、何を言ってるのよ、早く中に行きましょう」と言って私の手を握って離さない。

ヘルパーさんは「デイサービスの人とは違うのよ。先生の手を離して中に行きましょう」と言ってくれた。Fさんは「ここの人じゃないの。どこの先生」ととても怪訝な顔をしながら私の手を離してくれた。やっぱり覚えていない。顔は知っているけれど誰だかわからないのだ。

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