週刊あはきワールド 2017年1月25日号 No.507

あはきメンタル~医療コミュニケーション編~ 第2回

「触れる」ことの意味

 (1)奈良雅之(2)奥脇栄治 


◎第1回(奈良雅之・藤田洋輔)
 
(1)奈良雅之:目白大学大学院心理学研究科教授 
(2)奥脇栄治:呉竹医療専門学校

 私たちあはき師は、患者さんの皮膚に触れることを生業にしています。普段、何気なく使っている「触れる」という言葉は、物理的な接触を表すだけでなく、「人の目に触れる」「耳に触れる」といった感覚的な要素、「怒りに触れる」「心に触れる」といった心理的な要素などの広い意味を含んでいます。今回は、「触れる」ことの意味について、呉竹医療専門学校・奥脇氏とともに考えてみたいと思います。

 「触れる」という言葉をもう少し医療に寄せてみると「手当て」という言葉が浮かびます。病気やけがの治療を施すという意味のほかにお給金などありがたい意味も含んでいますね。現代医療では医師が患者さんに触れるという行為は減ってきているようですが、文字通りの手当ては大切にしたいものです。

 さて、哲学者の鷲田清一氏は『聴くことの力(筑摩書房)』第6章<ふれる>と<さわる>の中で、精神科医・中井久夫氏が母娘を往診したときの臨床体験を紹介しています。そこでは、「触れる」ことによる同調、共鳴の様子が描かれています。

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