週刊あはきワールド 2017年2月22日号 No.511

治療家のための薬の基礎知識 第2回

どんな薬にもリスクとベネフィットがある

千葉大学医学院和漢診療学非常勤講師 和光治療院・漢方薬局 平地治美 


●リスク・ベネフィットとは?

 一般的に「リスク」とは、ある行動をする(またはしない)ことにより起こる危険や損害のことです。「ベネフィット」の意味は利益、恩恵です。リスク・ベネフィットを平たく言えば損得勘定のこと。

 私たちは薬の服用以外でも、日々の生活で常にリスク・ベネフィットのバランスに基づいて生きているはずなのですが、薬に対してはどうもこの判断が甘くなっているように感じます。その原因の多くは情報不足による無知です。薬におけるリスクは、副作用により好ましくない反応が起こることです。

 一方、薬におけるベネフィットは症状の改善や病気を治すことと言えます。身体的・精神的苦痛が軽減されて生活の質が上がる、早く病気が治りお金や時間を節約できる、といったこともベネフィットに含まれます。

 そして、どんな薬にもリスクとベネフィットとが必ずあり、常にこのバランスを考えながら使われています。リスク・ベネフィットはよく、天秤の図で説明されます。リスクとベネフィットを秤にかけ、薬を服用する方が得をするのでなければ、服用する意味がありません。

 このバランスを考えるとき、薬に関する情報(効きめ、使い方、使う量、食べ物や飲み物との飲み合わせ、予想される副作用など)の有無が大きく影響します。情報を正しく理解して、使い方や使う量をきちんと守ることで薬のリスクを最小限に抑えて、最大限のベネフィットを得ることができるのです。つまり、薬は情報が備わってはじめてその役割を果たすことができるのです。

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