週刊あはきワールド 2017年6月7日号 No.524

治療家のためのアロマセラピー 第15回

「アロマセラピー」=「良い匂い」?

~「臭い」と言われたら考えるべきこと~

ACURE研究所 志茂田典子 


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季節はドクダミ

 この時期、庭などで満開のドクダミ。今年はドクダミ茶を作ろうと、さっそく裏の日陰に咲いているのを摘んできました。その臭いこと臭いこと…、といっても慣れてしまえば、この臭さも気にならないんですけどね。ところが一日天日干ししただけでこの臭さがあっという間に消えるんです。不思議ですね。
















 ドクダミの臭さの元は、デカノイルアセトアルデヒド。ペニシリンを凌ぐと言われるほどの抗菌・殺菌作用を示します。昔は、怪我をすると生の葉っぱを揉んで傷口に直接貼っていました。

 乾燥させたものが生薬として使われている「十薬」。乾燥によりデカノイルアセトアルデヒドが、メチルノニルケトンに変化し、臭さがなくなるので、お茶として用いやすくなります。同時に、この抗菌・殺菌作用も消えてしまいますが、利尿・緩下作用を持つクエルシトリンという成分のおかげで、新陳代謝を高めることで解毒作用を強めるように働いてくれます。また、毛細血管を強化することにより血圧を安定させてくれます。

 このように、漢方薬では、基本、乾燥させたものを用います(例外として地黄のように生を用いる場合もあります)。もちろん、保存のためでもありますが、生のままでは成分が強すぎて人体に用いることができないこともあるからです。これは直接飲用として用いる場合です。

精油の匂いの質

 第1回と第8回では、アロマセラピーで用いるエッセンシャルオイル(精油)は、酸化すると匂いが変わって臭くなるというお話をしました。

 通常、エッセンシャルオイルを作る時には、生の葉や茎、皮、花を水蒸気蒸留、圧搾、溶剤抽出などの方法を用いて取り出していきます。最近では、低温真空抽出法なども行われ、油性の部分(すなわち精油)だけでなく、水溶性の部分(セルエキストラクト)も取り出せるようになってきました。 

 しかし、どのような抽出方法であっても、使われる植物はフレッシュな状態のものが用いられます。例えば、花では咲き始めの時間によって含有する精油の量が違うので、一番効率よく精油を採ることができるよう、その時期を逸しないよう、開花から午前中の数時間のうちに摘み取ったりしています。バラで有名なブルガリアのバラの谷では、収穫は明け方4時頃から始まり、昼前には終えてしまうそうです。このように非常にデリケートな精油なので、取扱いには慎重を期します。日光に当てたり、空気に触れたりして酸化しないよう、冷暗所に保存し、一度開封したものは早めに使い切ることが大事です。また、ビンの口やフタは意外と盲点になりやすいもの。よく拭き取っておきましょう。 

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