週刊あはきワールド 2017年7月12日号 No.529

◎◎はこう治す! 私の鍼灸治療法とその症例 File.39-2

肝病はこう治す!(その2)

~いくつかの症例から~

(一社)北辰会学術副部長 竹下有 


◎本シリーズの過去File≫≫  見る
 
 前回、東洋医学でいうところの「肝の臓」の基礎について概要を述べ、北辰会方式ではこの肝の臓の異常にこそ、大方の病の病理の大元があるという観点を持って、難病治療にも積極的に取り組んでいることを紹介した。

 今回は、二つの症例を通じて、実際にどのような疾患に対し、どのような治療を行っているかを紹介したい。なお、北辰会方式の症例は、一症例一症例、四診情報を詳細に取り、緻密に分析してから治療に入るので、実際は膨大な情報量になるが、今回は初学者に配慮し、ダイジェスト版として簡略に紹介する。

 なお、文中にある「胃の気の脈診」や「空間診」等の基本的な概要については、弊会奥村氏の過去記事をご参照いただきたい。

【症例① 多発性脱毛症】

◆初診日 X年2月。
◆患者 33歳 男性 未婚 一人暮らし 事務職(PC作業がほとんど)。
◆主訴 多発性脱毛症(脱髪)。
◆随伴症状 冷え(手先<足先)、左右差なし、主訴発症時に発症。
◆家族歴 弟が軽度のアトピー性皮膚炎。

◆現病歴
 X-1年10月、会社内で部署が異動になり、精神的に疲労。コーヒー摂取量が極端に増える(飲むとホッとしていた)。12月初め頃、頭皮に痒みを自覚し、突然髪が大量に抜け始める。

 その後、皮膚科(脱毛症専門医)に通院、内服薬、塗布薬にて治療するも、悪化傾向。脱毛による不安感が非常に強い。

◆既往歴 
 小学生の頃からアレルギー性鼻炎(鼻閉)。 
 X-1年 アレルギー性結膜炎。

◆その他の症状
 X-5年、現在の会社で中間管理職となり、上司と後輩の板挟みになり、精神的ストレスが強く、この頃から肩こり、倦怠感、眼精疲労が出ていた。
 

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