週刊あはきワールド 2017年9月20日号 No.538

在宅ケア奮闘記 その129

悪夢が甦る!?

~「車椅子で外出したい」と願う100kgの筋ジストロフィー患者~

訪問リハビリ研究センター代表 西村久代 


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電動車椅子での外出が楽しみだったDさんを襲った悲劇

 Dさん、61歳男性。40歳頃から筋ジストロフィーで施設に入所していたが、施設内で虐待に逢い、施設から在宅生活に思い切って転換した。

 可動範囲は制限されるものの上半身は何とか自力で動かせる。しかし下半身は自力で足を持ち上げることは不可能である。最悪の条件は体重が100kgほどの巨体であることである。

 寝たきりでベッドを45度ギャッジアップした状態で生活を続けている。当初から動作には戸惑いながら、支援する人を探し試行錯誤で生活を続けていたそうだ。電動車椅子に移動するときはリフトを利用して移乗させている。電動車椅子での外出が至極の楽しみだという。

 しかし1年前、介護している最中に事件が起こった。ヘルパーがリフトを利用してベッドから吊り上げ、電動車椅子に移乗した際に、電動車椅子のブレーキをかけ忘れていた。リフトを下ろし、まさに車椅子へ座らそうとしたときに電動車椅子のスイッチに機械が触れて動き出してしまったのである。

 Dさんは車椅子ごと転倒した。右の上腕骨と右の大腿骨が骨折した。3カ月間入院し2カ月前に退院してきた。筋ジスで不自由になっている体が骨折のためにますます身動きが制限されてしまっている。

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