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2017年10月4日号 No.540 |
◎◎はこう治す! 私の鍼灸治療法とその症例 File.42-1 顔面神経麻痺から考える鍼灸の多様性(1)~患部の補瀉だけを使う方法と董氏奇穴を使う方法~関 墨荘堂鍼灸治療院院長 関信之 ツイート
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はじめに学生さん相手に臨床の話をしていると国家試験の前はとても気を使います。細部の説明が国試の問題として出された場合、間違いなく不正解になるからです。国試は採点者の望んでいる答えを書かなければならないため、学校で習ったことを覚えてくださいね、などと優しく言っていますが、学校で習う基礎的な定義を信じて臨床を続けていくと必ず壁にぶち当たることとなります。それくらい人体というものは混沌としており、ならば最初から混沌としたものとして教えたほうがよいというのが私の持論です。中医学は初学者に分かりやすく説明することを前提にしているものなので、いずれはこれが学校教育の主軸となるでしょう。しかし古典の基礎的な項目一つでも歴史的には諸説があり、実際は統一されたことなどないという事実は伝えるべきです。 代表例が脈位であり、日本では『難経』(滑伯仁の説に同じ)の脈位が基本とされますが、ほかにも李瀕湖、王淑和、張景岳などの説があります。ではどれが正しいのかとなると、配置が違ってもいずれも成果を上げてきたことなど決着のつかない問題も多いのです。さらには新城三六先生による左関上と右関上を入れ替えたものさえあります。 同じように今、IDCなどで議論を活発化するために用語の統一をしようという作業が進められていますが、日本鍼灸を独自のものとして世界に発信するつもりがあるなら、伝統鍼灸として臨床を積み重ねてきた「村」言葉は大事にするべきではないでしょうか? もしかするとそれが臨床の壁を突破するアイテムとなるかもしれないのです。 柔道は講道館に一本化され、世界にも進出してオリンピックの競技にもなりましたが、それで失ったものも多いのです。それでもしぶとく生き残ってきた古流柔術が昨今、日の目をみるようなってきたことは個人的には大変素晴らしい事だと思っています。 (続きはログイン・ご購読後にお読みいただけます) |
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