週刊あはきワールド 2017年11月8日号 No.545

◎◎はこう治す! 私の鍼灸治療法とその症例 File.43-2

鍼灸不適応であった頚肩部痛と上肢痛(2)

~その症例~

明治国際医療大学教授 和辻直 


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症例紹介

 私が鍼灸臨床にようやく慣れて来た頃、頚肩部痛と上肢痛を主訴とする患者で、忘れることができない印象的な症例があります。今回はこの症例を紹介いたします。この症例は約25年前の症例であるため、当時報告したものから部分的に引用しながら書かせていただきます。

主訴:右頚肩部痛から上肢にかけて痛み。

現病歴:X年6月頃に原因もなく、右上腕部に痛みが出現しました。7月頃から手が動かしにくくなり、8月には背部から前胸部にかけて痛みを自覚するようになりました。A医大附属病院麻酔科で、鎮痛を目的に神経ブロックを受けるも、痛みが軽減せずかえって指が動かしにくくなったと言われていました。またX線、MRI、筋電図などの検査を受けても、いずれも異常はなく、鎮痛剤や睡眠薬を処方されますが、一時的に痛みが軽減する程度でした。また痛みが軽減しないために、自宅近くの鍼灸院に2週間継続して鍼灸治療を受けましたが、治療効果はありませんでした。

 X年10月中旬に患者さんは関東の方面から本学附属病院外科で東洋医学と西洋医学の治療を行っていることを家族から聞いて来院されました。痛みが強く眠れないために、患者本人の希望により入院となりました。

 頚肩部痛と上肢痛は、安静時痛および頚部の運動時痛を認め、夜間にも持続していました。痛みの性状は痺れるような、だるいような痛みが中心で、焼けるような痛みが時にありました。これらの痛みは4カ月前から徐々に進行しているとのことでした。肩の痛みは動かしにくいが運動制限がなく、安静時での痛みがつらいと訴えられました。また手に力が入らないとのことで、コップも持てないと言われました。頚肩部の痛みで、睡眠が悪くて、夜に覚醒しやすく、睡眠薬を毎日に服用していても、2~3時間後には眼が覚めやすく、眼が醒めた後はウトウトしてしまうとのことでした。
 

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