週刊あはきワールド 2017年11月8日号 No.545

随想

Subcultural Acupuncture (その32)

~宗教と鍼灸1~

Body & Soul 箕輪政博 


◎その30 Come on, Aquheads!
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1.想起

 「医療と宗教」、これは永遠の問題である。現代、医学・医療は科学に特化し、古代からの「信仰」を引き継ぐ宗教とは互いの線引きが明瞭になっているようにも映る。しかし、医療と宗教のルーツは近く、社会分業化以前はシャーマンや僧医が医療の担い手だったことはよく知られている。そもそも、癒しを求める人の肉体や精神および心に、施す人の行為を介してアプローチする双方が無縁であるわけがない。

 国家、社会、文化、経済、人間関係、家庭、出自…現代人の悩みの種(ストレス)は尽きない。心の病を含む多くの疾病にストレスが関連していることは、人間の心身自体が証明しているし、科学の一分野である医学・医療が万能でないことも現代人は薄々判ってきている。だから、宗教の影がつきまとう。

 「医療」「宗教」というキーワードで検索すれば、かなり多くの関連文献がヒットする。しかし、「鍼灸」「宗教」を冠にした論拠に耐えうる文献を見出すことはできない。医療の端くれである鍼灸と宗教の関連が話題にならない方が変だ。

 ここで、宗教を否定や肯定するわけではない。神棚も仏壇もない環境で育った筆者が、この難題について社会・文化現象という側面から、鍼灸という観点で敢えて論じてみる。

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