週刊あはきワールド 2017年12月20日号 No.550

全力で治す東西両医療 第20回

ともともクリニック全力カンファレンス中継(9)

~チョコノート紹介~

 (1)諸星公恵(2)木村朗子(3)石川家明 


◎第19回 ともともクリニック全力カンファレンス中継(8)
      ~実習に出た医学生からのメール症例相談~
      (木村朗子・石川家明)
◎第17回 ともともクリニック全力カンファレンス中継(6)
      ~うんこドリルから、経穴効用(穴性)の解析手法を考える~
      (木村朗子・三井啓太・平岡遼・石川家明)
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(1)諸星公恵:ともともクリニック
(2)木村朗子:ともともクリニック院長
(2)石川家明:TOMOTOMO(友と共に学ぶ東西両医学研修の会)代表

 ともともクリニックには、『ライフノート』と『チョコノート』という二つのノートが存在します。『ライフノート』はこのシリーズでも何回か紹介しておりますが、勉強会で取り上げると本当にその疾患の患者さんが来院してくれます。例えば、腎結石による腰痛が来ると、その日のカンファレンスで取り上げて皆で勉強しますが、また明日にでも同じような腰痛患者さんが来院してくれます。この現象を私達はデスノートをもじって『ライフノート』と読んでいます。臨床の神様がもっと勉強して患者さんを楽にできるようにと当該患者さんを送ってくると考えています。今回は同じノートでももう少しこの世的に実際的な『チョコノート』の紹介です。

■カルテのほかに『チョコノート』

 「チョコ」と言ってもお菓子のチョコレートについて書かれたものではありません。BSLや業務の中で学んだ臨床の「ちょっとした」考え方や診方などをスタッフで共有するためのノートです。メールのやりとりで投稿するのですが、アウトプットで学びを定着させるという目的もあります。また、スタッフ同士が共有することで臨床を疑似体験し、学びをスピードアップさせよう! という試みでもあります。他のメンバーから、意見や質問が出たり、ノートの内容について投稿者の認識が間違っていたりする場合には、先生や先輩がご指導してくださる一粒で何度もオイシイ、『チョコノート』です。その紹介をちょこっとさせていただきます。

■チョコノート1 脊柱管狭窄症の患者さんのアキレス腱反射が亢進

63歳 男性 Jさん
 A病院で脊柱管狭窄症と診断を受けているJさんですが、初診時から私はアキレス腱反射が亢進かもしれないと感じたのが気がかりで、石川先生に相談し、先日所見の確認をしていただきました。

 先生が足底の外側を擦ったとき、バビンスキー反射だけをみているのかと勘違いしてしまいましたが、後から聞くとバビンスキー反射は同時に足底反射をみていらっしゃることを知りました。擦る場所は一緒でも反応の違い、足趾が底屈すれば足底反射、母趾の背屈がみられればバビンスキー反射陽性になるのだと学びました。つまり、バビンスキー反射が陰性ならば、多くは足趾が底屈して足底反射が陽性となります。私が亢進ととったアキレス腱反射も正常範囲内とのことでした。本日、再診だったため私も足底の所見を確かめましたが、左右ともに底屈していました。

 そして、今さらながら気づいたのは、バビンスキー反射を診るときに、先生は患者さんの足をご自分の膝に乗せて反射をみていたことです。臨床現場での気づきのひとつでした。

■討論

 チョコノートは上記のように極簡単に書くことがルールになっています。でも、ついつい説明がうまくいかず長くなってしまうこともしばしばあります。以下にその後の先生たちの討論を整理して記します。
 
・教科書的反応しかできない鍼灸師
石川そもそもなぜバビンスキーを診にいったのだろう。

諸星錐体路障害を調べるために…。

石川諸星さんはすぐにそうなっちゃうんだね。超真面目でカチカチ頭だから、教科書的な返答になってしまう。

木村ええ、臨床は逆なんです。鍼灸師さんで学校の成績がよさそうな人に多い気がします。せっかく臨床の実際を学んでいるのに、そこからの返事ではなく教科書の答えが返ってくる。
 

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