週刊あはきワールド 2018年1月17日号 No.553

■インタビュー 『入江FTシステム入門』の著者・田中寿雄氏に聞く!

入江FTシステムに魅せられて(下)

~初学者は“直後に改善が明確に把握できる症例から取り組む”という「易から難へ」の視点が重要!~

 【聞き手】あはきワールド編集人 


 
前号では、田中寿雄氏がなぜ鍼灸師をめざしたのか、鍼灸学校時代はどうだったのか、開業のころは? 人生を変えた1冊の本とは? 入江正氏の直弟子時代は? など、田中寿雄氏が入江FTシステムに魅せられた鍼灸人生について話を聞いた。今号はその続きで、入江FTシステムについて聞き手が気になっていることをぶつけてみた。

FT診は祖脈の「浮-沈・遅-数・虚-実」をON-OFFで認識できる
デジタルな診断法

―― 田中さんが、押し掛け弟子になるほど魅せられた入江FTシステムについてですが、これについて気になることを少し聞いていきたいと思います。入江FTシステムといえば、まず思いつくのがFT診、フィンガーテストですが、これは誰でも簡単に身につけられるものでしょうか。


田中私は現在も研鑽半ばですが、「簡単に身につけられるものでしょうか」という問いには、「そのような方もおられます」というのが心境です。

―― たとえば脈診だと、「脈診10年」とか言われるくらい、習得するのに時間がかかりそうだな、と学生さんなどは思う人も多いのではないかと想像しますが、それに比べると、FT診の方が覚えやすいのかな、と思ったものですから。

田中私もご指摘のように思っています。長野式を提唱された長野潔先生は「脈状所見が記載されていなければ、その臨床論文は生き生きと伝わって来ない」と指摘されているのは正論だと思います。しかし、鈍感な私は七表八裏九道の二十四の脈状を指頭感覚で病状の全貌を脈状分別することは無理難題で、白旗を挙げざるを得ません。マスターすべき課題を研鑽に取り組む前から放棄するのは論外という指摘は甘んじて受けて、反論するつもりはありません。しかし、自分の感性のレベルを認識しているところがあります。FT診は祖脈の「浮-沈・遅-数・虚-実」の分別と同じで、ON-OFFとデジタルな診断法であるのは最大の利点だと思っています。

最近ではI・Pコードによる処置は鍼に結線しない接触刺激がほとんど

―― 入江FTシステムの処置法にイオン・パンピングコード(I・Pコード)を利用したものがありますが、著書の中では、丸く膨らんだ釘の頭がクリップに取り付けられたI・Pコードによる接触刺激の処置と刺鍼した鍼に結線した処置が紹介されています。この2つの処置の使い分けはどうされているのですか。
 

(続きはログイン・ご購読後にお読みいただけます)

この記事の続きをお読みいただくためには、週刊『あはきワールド』(有料コンテンツ)のご購読手続きが必要です。

ご購読の申し込み ログイン(ご購読済みの方はこちら)




トップページにもどる