週刊あはきワールド 2018年1月17日号 No.553

随想

Subcultural Acupuncture (その34)

~宗教と鍼灸3~

Body & Soul 箕輪政博 


◎その33 宗教と鍼灸2
◎その32 宗教と鍼灸1
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 当たり前だが、人間の日常は心や感情で左右されている。また、対人関係では言語以外の非言語コミュニケーションがラポールの鍵を握るとも言われる。医療は対人関係が基本であるので、「ムンテラ」や「プラセボ」効果を完全に排除することはできない。これには東洋西洋の違いはないし、特に一患者と多くの時間を共有する鍼灸施術は対人関係およびラポール形成が大きな鍵を握る。ラポールとは人間同士の「気」の関係かもしれないし、疾病を抱える人間のナイーブでセンシティブな「気」を扱うには、凡人を超えた能力が要求されてもおかしくない。東洋医学を研鑽するということは「探求心」と同じくらい「信仰」に近い「信念」が必要になる。その上で「修養」や「修業」を積むことも求められる。鍼灸術の修得に、宗教を正しく理解し「宗教観」や「宗教感」が必要だと筆者は考える。

8.想念3

 近代の奇人、出口王仁三郎。彷徨の果て出会った出口なおの「お筆さき」に触発され現在の「大本」の土台をつくった。明治末期から大正時代、「大本」は多くの知識人や軍人の入信、メディアの買収といった社会問題を引き起こし、近代日本社会を席巻した。その影響力に危機感をもった国家が弾圧に踏み切ったのである。二度の「大本事件」では戦後、無罪を勝ち取り、信者の力で復活を遂げた。その後、おきまりのお家騒動や分裂、分派的を繰り返しながらも新宗教として確固とした地位を築き、京都の亀岡と綾部に荘厳な本部を置く全国的な宗教法人となった。

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