週刊あはきワールド 2018年5月23・30日合併号 No.571

【新連載】あはきメンタル~《からだ》と《こころ》の寄り添い編 第1回

あはき臨床と健康心理学の接点

呉竹学園東京医療専門学校・あはき心理学研究会 藤田洋輔 


 あはきワールド読者の皆さま、こんにちは。

 昨年度、あはき心理学研究会顧問・奈良雅之先生と同会運営メンバーにて「あはきメンタル~医療コミュニケーション編~」を1年間連載して参りました。

 「あはきメンタル~医療コミュニケーション編~」は本年度も引き続き偶数月の隔月に掲載されますが、奇数月にはあはき心理学研究会の運営メンバーによる新連載を始めることになりました。「あはきメンタル~《からだ》と《こころ》の寄り添い編」と題し、《からだ》と《こころ》の寄り添いについて連載し、読者の皆さまと心身一如の貢献を検討して参ります。

1.健康心理学について

 さて、あはき師の皆さまは、《健康心理学》という心理学領域を聞いたことがあるでしょうか? 心理学領域には多くの分野や療法があります。その中でも健康心理学はあはき臨床と親和性が高く、また、我々あはき師が知るべき知見に富んだ学際領域(広範囲な学問分野)と言えます。今回は、その健康心理学を皆さまにご紹介して参ります。

 米国心理学会による健康心理学の定義(1980)は「健康の推進・維持、疾病の予防・治療、健康・疾病・機能不全に関する原因・診断の究明、およびヘルスケア・システム(健康管理組織)・健康政策策定の分析と改善等に対する心理学領域の特定の教育的・科学的・専門的貢献のすべてをいう」1)とされています。同じく心理学辞典では、「臨床心理学が主として精神の障害と健康に関する諸問題に焦点を当ててきたのに対して、身体を含む、より広範囲の健康と疾病に対する心理的過程を課題としている」1)ともあります。

 つまり、健康心理学は多領域の視野を持ち、そして身体をも含めた広範囲の健康と疾病を捉える領域と言えます。

 以上のことより、患者さんに関わる上で、専門技術だけではなく、体と心に対し広く患者さんに関わるあはき師にとって、親和性が高く、知見に富んだ領域であることが読み取れます。

2.健康心理学の成立におけるその背景

 では何故、健康心理学領域が出現し、成立しているのでしょうか。

 その点に言及する前に、まずはそもそも近代まで体と心はどのように捉えられていたかを紐解いてみたいと思います。
 

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