週刊あはきワールド 2018年6月20日号 No.574

全力で治す東西両医療 第26回

ともともクリニック全力カンファレンス中継(15)

~証に対する経穴効能を考える~

 (1)荒川和子(2)木村朗子(3)石川家明 


◎第25回 ともともクリニック全力カンファレンス中継(14)
      ~そもそもの経穴効能を考える~
      (荒川和子・木村朗子・石川家明)
◎第24回 ともともクリニック全力カンファレンス中継(13)
      ~曲泉、陰谷の反応で何がわかる その2~
      (荒川和子・石川家明)
◎過去記事≫≫  もっと見る
 
(1)荒川和子:清友会 山田整形外科胃腸科肛門科
(2)木村朗子:ともともクリニック院長
(3)石川家明:TOMOTOMO(友と共に学ぶ東西両医学研修の会)代表

 某大学の救急科の面々と飲み会がありました。たまたま隣りに座った救急科志望の6年生と「トリモツ野菜炒め鉄板焼き」を突っつきながら鍼灸の話をしました。「先生は違う印象ですが、実家のそばに怪しげな鍼灸院があるのです。不思議なことに患者さんを沢山集めているんですよ。なぜなんでしょう?」。ビールジョッキ片手でも、不意な質問を浴びても、もうこの歳になるとなんとか対処できるものです。「それは、西洋医学でうまく対処できないのが、鍼灸に回ってくるのです」みたいな説明からしてみました。宴たけなわで、皆の話題はいろいろ飛びますので十分には説明できませんでしたが、彼、少し納得がいってくれたかな?

■肩関節は鍼灸師か?

木村若手の医師や医学生は鍼灸に偏見を持たなくなっていますが、実際どのような治療をして、何に効くかを知らない人達がまだまだ多いと思います。その医学生は石川先生の隣りに座ってラッキーでしたね。

石川一番、印象が残ったのは「トリモツ野菜炒め鉄板焼き」なるものを初めて食べたことです。この店では、これとショウガとニンニクがたっぷり入った餃子しかメニューがないのですが、平日の晩なのに仕事帰りの人達でごった返していました。いやあ~、すごく美味しかったです。

木村そこですか? しかしその学生、枕詞に「先生は違うでしょうが…」ってのが面白いですね。

石川鍼灸師って、あやしげな人達が多い印象なのかな? 個性的ではあるかも。

荒川10年も前の先生の「臨床各論」の授業で、「肩関節は鍼灸師だ!」と説いていましたよ。

木村えっ? 何ですか、それ?

石川支えてくれる機構が生まれながら弱く、そのため自由度が高く、勝手気ままに動くが、相手との衝突も起きやすい。そのくせ、傷つきやすく、さらには、夜間痛みで泣いている。

木村ああそうか。それならば、加えて良いですか? 「すぐ固まる」「直りにくい頑固さがある」「ハズれると癖になる」(笑)

石川わははは、確かに。とくに最後の意味不明なのか、意味深なのかわからない。(笑)

木村全国の鍼灸師さん、ごめんなさい。言い過ぎました。

石川ともあれ、変なひとが多いかも。今時の人はいざしらず、僕らの世代の鍼灸師は確かに組織にいられないからこの道に入ってきたとか、組織を経験したことがない人が多いですね。僕もそうだけど。

荒川学校には確かにいろいろな変わった人がいましたね。

石川もう10年以上前ですが、ある地域の福祉ネットワーク会議の後、参加者3人で飲み会をしたのですが、一人は左翼グループに所属して殺人で服役後に鍼灸師になった人、もう1人はある作家が作った憂国の会が消失してから茫然自失の後に、人生どうしようかと鍼灸師になった人でした。

木村そんなこと発表して、大丈夫ですか?

石川ふたりは互いの前歴を知りませんから。僕だけが知っていました。

木村ムムム、あやうく寺田屋騒動!

石川いいえ、いいえ。純粋な方々でした。世を変えたいと思っているという意味では共通点があります。こう言う人達って、すごく真面目な人達が多いんですよ。

荒川いろんな人がいて、学校の授業でそれは良いことでしたか?

石川付き合う分には面白くて楽しいのですが、正直に言うと、頭が出来上がってしまっている人が多いと医療を教えるのは難しいですね。定まった思想・思考が先にあると、単純なことが入っていきません。

木村それは、生命を扱う医学教育では致命的ですね。

■経穴は皆が納得する効能を持っていそう

石川鍼灸の効果や経穴の効能を考えるときにも、まず事実からスタートしたいと思います。その救急科志望の医学生にも、事実だけを見て下さいとお話をしました。仙人のような髭を生やそうが頭髪モヒカンだろうが、ユニフォームが忍者スタイルだろうが緑色の手術着(ある鍼灸院で本当にある!)であろうが、ステレオタイプの外見や行動に迷わされずに、その鍼灸院になぜ患者が集まるかを考えてほしいと言いました。
 

(続きはログイン・ご購読後にお読みいただけます)

この記事の続きをお読みいただくためには、週刊『あはきワールド』(有料コンテンツ)のご購読手続きが必要です。

ご購読の申し込み ログイン(ご購読済みの方はこちら)




トップページにもどる