週刊あはきワールド 2018年7月11日号 No.577

治療家のためのセルフエクササイズ 第27回

ウェートトレーニングに学ぶ効率的エクササイズ(2)

~ドロップスクワット~

ATC&鍼灸師 山下貴士 


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スクワットとは

 スクワットはウェートトレーニングの中でも、特に重要視されるエクササイズです。スクワットは、簡単にいえば膝の屈伸運動です。この動作は、日常生活の様々な場面で見られます。椅子からの立ち上がり動作、物を拾うときや持ち上げるときの動作です。床に座ることの多い日本人には特に重要です。また、スポーツでは、ジャンプのスタート動作や着地、そして対人競技などでダッシュの状態から急にストップするときにもスクワット動作を行っています。

 この一見単純なスクワット動作ですが、実はとても奥深いのです。ウェートトレーニングの熟練者に、1つだけエクササイズを選ぶとするとどの種目を選ぶかという問いに、多くの人はスクワットをナンバー1エクササイズに挙げると言います。これには多くの理由があると思いますが、その1つは、このエクササイズでは多くの筋肉を効率よく使うことが求められるからではないでしょうか。脚を曲げ伸ばすといってもそこには、足関節、膝関節、そして股関節の3つの関節の動作が関わっています。これらの絶妙な協調性がなければ、いくら筋力があっても体重よりも重い重さを何度も持ち上げることはできないでしょう。また、体幹の安定性も重要になってきます。これらの要素が組み合わさって、適切なスクワットは構成されます。では、適切なスクワットとはどのようなものでしょうか。

 人は生まれてから寝返りやハイハイの時期を経て、初めて立ち上がるときにスクワットを行います。この時には赤ちゃんは十分な筋力がないために、体の協調性を駆使して、しゃがんだ姿勢から立ち上がります。このときのスクワットが目指すべきスクワットといえます。もちろん大人と赤ちゃんでは、手足の長さなどの基準は違いますが、基本的には膝の屈伸を行うときになるべく筋力に頼らず、理想的な関節なポジションで行うのが適切なスクワットです。

 大人はそれまでの生活習慣や強い筋力によって、特定の関節に負担のかかるスクワットを行っていることが多いのです。その蓄積が年を取ってからの膝の痛みなどにつながってくることがあります。ですから、ウェートトレーニングでスクワットのフォームを身につけておけば、関節の負担を軽減させて、障害の予防になります。また、すでに痛みのある方には、適切なスクワットによって下肢の3関節の連動を回復し、正しい動きを身に着けることで根本的な治療にもなるのです。

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