週刊あはきワールド 2018年7月18日号 No.578

在宅ケア奮闘記 その139

頼むからクーラーつけて!

~ほぼ寝たきりの父親の部屋にクーラーをつけない息子に迫った~

訪問リハビリ研究センター代表 西村久代 


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 連日猛暑、熱帯夜の中、クーラーもつけずに熱中症にならないなんて奇跡の人たちが一杯いる。とても不思議だ。私たちもヘルパーさん達もその時間だけ滞在しているだけなのに、熱中症状態になってしまうのはなぜだろう。私たちが弱いのかお年寄りたちが強いのかわからない。なぜクーラーをつけないのか。命より電気代と平気で思っているとしか考えられない。Mさん(86歳男性)もクーラーをつけない患者の一人だ。

Mさん宅は蚊が大敵

 とても古びた大きな家にMさんが住んでいる。息子と二人暮らしだが、息子は月の3分の1は出張に出かけていて留守になる。その間はMさんだけの独居生活。ほぼベッドで暮らし、トイレと食事だけはベッドから離れて暮らしている。

 大きな家で草木が生い茂り、都会の中とは言え、少し田舎のような雰囲気がある。玄関の横には庭がありうっそうとしている。小さいが、池だったような場所がある。雨が降れば水が溜まり、今はボウフラが多数生息している。じっと見ていると、フッと蚊になる瞬間を目撃してしまうことがある。

 鍵をある場所から出してきて自分で開けて家に入る。それまでに蚊の襲撃に合う。いくら防虫スプレーをしていても刺される。黒い縞々に刺されるとぶっくりと腫れていつまでも痒い。

 戸を閉めても隙間から蚊が入る。網戸も少し破れている。ここの住民は蚊に刺されない。たぶん家の中にもたくさんの蚊が住んでいるのだろう。私たちは蚊のエサかと思うこともある。

 ある日訪問すると、消毒液臭い。ヘルパーさんに聞いてみると、池らしきものに漂白剤を撒いたようだ。蚊やコケみたいなものがきれいになっている。ヘルパーさんもやるもんだ。

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