週刊あはきワールド 2018年9月5日号 No.584

Dr.シノハラの鍼灸徒然草 第17話

肺熱に対する刺絡治療の一例

九州看護福祉大学鍼灸スポーツ学科 篠原昭二 


◎第16話 目が痒い!
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息が熱い!

 38歳、男子学生。特に体を冷やした覚えはないのだが、今朝起きた時から息が熱く、喉がイガツク感じがする。昨日、クーラーのかかった部屋で子供を寝かせる時に、気がついたらうたた寝をしていて目が覚めたが、そのことが原因かもしれないとのこと。

 時々咳が出て、黄色く粘っこい痰が少量出るとのこと。また、呼吸時の呼気時に息が熱く感じる。舌尖がやや紅を呈し、脈は浮数であり、風寒の感受が表から肺に侵入して風熱に転化したものと考えられるが、軽度の肺の臓腑病(肺気不宣や粛降作用)にまで侵襲(影響)と考えられた。

肺熱の刺絡治療?

 肺熱を治療するには、魚際や少商といった穴の瀉法が効果的と考えられる。そこで、少商への刺絡を考慮した。さて、長く刺絡治療については鍼灸界ではタブー視されてきたが、2014年07月27日(日)に開催された全日本鍼灸学会理事会において「刺絡療法」に関する検討結果に基づき、学術大会(支部学術集会含む)における一般演題の抄録、学会雑誌における投稿を受け付ける旨の決定がなされた。ここでいう刺絡は、井穴刺絡、細絡刺絡、皮膚刺絡を示すものである。なお、吸角刺絡や静脈刺絡等については未だに例外とされている。したがって、刺絡治療は鍼灸治療として十分に活用することが晴れて可能となったものである。

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