週刊あはきワールド 2018年9月19日号 No.586

臨床万事塞翁が馬 その4

甲乙付け難し!

大阪漢方鍼医会 森本繁太郎 


1.時間VS成果

 特に小難しいことを言いたいわけでもありませんし、言える能力も当然持ち合わせてはいませんので、適当にお茶を濁すしかないんですが、皆様は臨床内容を時間で評価されているでしょうか、それとも成果で評価されているでしょうか?

 患者さんの中でも我々臨床家が提供するものをサービスと捉えている人は、長い時間やってもらえることを良しとされているでしょうし、医療に準拠した行為と捉えている人は、効果が出ること、成果が上がったことを良しとされているんじゃないでしょうかね。

 後者の場合、効果さえ実感されれば時間なんか問題ではないでしょうし、時間に追われている現代人の効率的な考え方からすれば、渡りに船かとも思います。

 ただ前者の場合、結果も大切にされているんでしょうが、治療行為自体を受けることがリラクセーションになっていて、それを求めて来院される面もあるんでしょうね。

2.鍼治療は40分

 最近どんな価値観で鍼灸治療の世界が回っているのか全く知りませんが、私が開業をした頃ですから相当昔になりますが、鍼治療ならば40分ぐらいはかけることになっていました。そうなっていたみたいなんです。何せ来院された患者さんたちが口を揃えてそのように言っていましたからね。

 その頃の私は、鍼治療というものに自信もなければ世間からの信用もない状況でしたので、何か世間の基準のようなものにすがるしかなかったのも確かです。ですから、先ずは他の治療院が一人当たりどれぐらいの時間をかけているかをリサーチして、それにとりあえずは合わせよう合わせようとだけ考えておりました。そうすれば、間違って来院してくれる酔狂な患者さんも、中にはいらっしゃるのではなかろうかとの、まあ淡い希望のようなものを持っていたことは確かです。

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