週刊あはきワールド 2018年9月26日号 No.587

阿是指圧による体にある4つの首の治療 第13回

首(頚部)の治療

~その5 前面メンタルゾーン(側頚部を境にした頚部前面)の施術~

日西指圧学院 小野田茂 


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 首(頚部)の前面部は、主に消化器系、循環器系、呼吸器系などを司る自律神経系統のアンバランスを正常に戻すためのメンタル治療ゾーンと阿是指圧では謳っています。それでは首(頚部)前面メンタルゾーンの施術部位および順番を精細に説明していきましよう。

首(頚部)の部位および施術順番

 阿是指圧では、虚症状(熱-炎症、表面、最近)、実症状(冷-硬結、奥、古傷)の2種類の症を重要視しています。この虚実理論を、念頭に置き治療過程を組み立てていきます。

 痛みや不快症状は体からの警告です。警告を体が発する前に、体の使い方の悪習慣(弱点)のために生じるストレスを蓄積させないためのメンテナンスを生活の一部として取り入れなければなりません。

 すなわち予防医学の実践です。しかし持って生まれた体の使い方の悪習慣(弱点)を理解して、メンテナンスに時間とお金を投資する人はほとんどいません。

 ほとんどの人は、痛みや不快症状が、睡眠や休息で消失しない状態になり体の動きや切れに違和感を覚えた時点で初めて、医者や私たち手技療法家の顔を思い浮かべるのです。

 年月が経つにつれて初期の症状が緩やかに収まり硬結として体の奥に移動して、俗に言われる古傷が骨の際にヘドロのようにこびりつく状態になります。これが慢性状態です。

 この慢性状態の体をフィードバックさせる治療が、阿是指圧の特徴です。そんなわけで、よく患者さんに治療過程、特に初診の翌日には、痛みの消失はもちろんのことですが、痛みの移動、痛みの度合いの変化があるのは、治療効果の一種だと伝えています。東洋医学の世界では、この症状の変化を瞑眩作用といっています。

 前面部の代表的な筋肉としては胸鎖乳突筋があります。浪越指圧の施術部位で、一番重要な部位は前頚部と腹部といわれています。

 前頚部の1点目が頚動脈三角部(内、外頚動脈の分岐部で頚動脈洞)です。また経絡のポイントでは足の陽明胃経の人迎に当たります。ちょうど、迷走神経がそのポイントを走行しているので、自律神経のアンバランスの調整にはもってこいのポイントです(図1)。
 

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