週刊あはきワールド 2018年10月17日号 No.590

全力で治す東西両医療 第30回

ともともクリニック全力カンファレンス中継(19)

~後世派か古方派か、どちらを応援しますか?~

 (1)荒川和子(2)木村朗子(3)石川家明 


◎第29回 ともともクリニック全力カンファレンス中継(18)
      ~古代人は神経内科医だった!是動病と所生病から紐解く~
      (荒川和子・木村朗子・石川家明)
◎第28回 ともともクリニック全力カンファレンス中継(17)
      ~証に対する経穴効能を考える3~
      (荒川和子・木村朗子・石川家明)
◎第27回 ともともクリニック全力カンファレンス中継(16)
      ~証に対する経穴効能を考える2~
      (荒川和子・木村朗子・石川家明)
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(1)荒川和子:清友会 山田整形外科胃腸科肛門科
(2)木村朗子:ともともクリニック院長
(3)石川家明:TOMOTOMO(友と共に学ぶ東西両医学研修の会)代表

 馬王堆墳墓から発掘された『陰陽十一脈灸経』は中国最古のシステマティックな医療が展開されていた。それは『霊枢』<経脈編>の祖型であった。経脈の持つ「症候群」のとらえ方や、どの経脈が治療の対象であるかを見極めるための診断法として何種類もの脈診を使っていた。一方、同時に発掘された『五十二病方』には主として薬物療法が対処療法的に記載されているに過ぎない。まだまだ民間療法的な記述であった。それに比して、『陰陽十一脈灸経』の経脈病証の方が体系立っており、民間医学の域から脱して伝統医学として最古の様相を示していたと考えられる。

 ところで、話は変わりますが、みなさま鍼灸師は、後世派か古方派か、どちらを応援しますか?

■石川にだまされた?

木村友達に軽く誘われて大学3年のときから、TOMOTOMOの合宿に参加して東洋医学を学び始めたのですが、ここで教わっているのが中医学であったとは、後で気づいたことでした。

石川騙されたと気がついた?

木村いいえ、そうは思いませんでした。そもそも流派があることを知らないで学び始めたのですが、医学生の入門としては良かったかなと思っています。後で、自分が学んだことと、大学で漢方をやっている先生の言っていることが微妙に違うなと感じ始めたのです。古方派がある事をそこで知りました。

石川若い学徒に教えようがないですもの。僕の若い頃は漢方薬も鍼灸も世間からはバカにされていて「そんな民間療法をやっちゃって!」と患者はしかり飛ばされていた時代でした。その当時は唇噛んで、「民間療法じゃないんだぞ、伝統医学なんだ。伝統医学はちゃんと体系立ってあるんだぞ」と心の中で叫んでいましたね。それでも僕の方は良いのですが、患者さんが可哀想でした。

木村しかられてしまうのならば、患者はいよいよ東洋医学の治療をしていることを医者に隠しますね。

石川ええ、実際隠しているから、医者は何で治ったか本当は分からない。(笑)

木村あはは、そうですね。自分の薬が効いていると勘違いすることもありますね。(笑)

石川逆に、なんで悪化しているかも分からないこともある。(笑)

木村そうなんですよ。患者との正しいコミュニュケーションは大事ですねえ。患者さんが他で何をしているかを、治療している医師が知らなくなるのは医療の本義から離れています。

石川話を元に戻すと、他の医療者に漢方・鍼灸をどのように理論的に教えるかを真剣に考えたときに、漢方ならば古方派で教えられるか、という問題です
 

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