週刊あはきワールド 2018年10月24・31日合併号 No.591

治療家のための薬の基礎知識 第22回

漢方薬の副作用(3)

~甘草の副作用:偽アルドステロン症、低カリウム血症、ミオパシー~

千葉大学医学院和漢診療学非常勤講師 和光治療院・漢方薬局 平地治美 


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 今回は「甘草」の副作用である偽アルドステロン症と、その結果として起こる低カリウム血症について解説していきます。

偽アルドステロン症

 まずアルドステロン症とはどのような症状を言うのでしょうか?

 アルドステロンは、ナトリウムを体内に溜めて血圧を上昇させるホルモンです。 アルドステロンはナトリウムを体内に留める一方で、カリウムをどんどん体外へ排泄する働きがあります。その結果として、血液中のカリウム濃度が減っていき、低カリウム血症に陥ります。このように、体内のアルドステロンの量が病的に多くなってしまう状態をアルドステロン症と呼びます。

 「偽アルドステロン症」とは、偽のアルドステロン症、つまりアルドステロンが増えているわけではないのに、アルドステロン症と同様の症状をきたす状態を言います。まるでアルドステロン症のような症状に陥ってしまうので「偽アルドステロン症」と呼ばれます。

 偽アルドステロン症ではアルドステロンの濃度に関係なく「体内のナトリウム濃度の上昇」や「カリウム濃度の減少」が起きています。偽アルドステロン症によって低カリウム血症となることにより、ミオパシーなどの重大な障害を引き起こす可能性があるのです。ミオパシーとは、血液中のカリウム濃度が低くなることによって手足のけいれんや脱力感など、筋肉の萎縮によって力が入らない症状を有する病気のことです。

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