週刊あはきワールド 2018年11月21日号 No.594

臨床万事塞翁が馬 その6

今お年寄りが面白い!

大阪漢方鍼医会 森本繁太郎 


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1.お年寄りは治しにくいですか?

 藪から棒はいつものことですからご了承いただくとして、皆様お年寄りの患者さんは治しにくいですか? 治療しにくいですか?

 なぜこんな妙な質問をさせていただくかですが、駆け出しの頃の話をいたしますと、私はお年寄りの患者さんが来院されるのがあまり好きではありませんでした。と申しますよりも、はっきり言って大嫌いでした。

 動作は遅いし、話は長いし、体臭はきついし……。もっとも私もその歳に今はすっかりなってしまっていますので、似たようなものです。したがって、生意気なことは言えた義理ではないんですが。

 おまけに、こちらが一所懸命治療したにもかかわらず、ここがまだ痛いだとか、あそこがまだ治っていないだとか、誰々は1回で治ったから自分も1回で治してほしいだとか、一応白衣を着て治療をしている私に向かって、先生と呼ばずにお兄ちゃんと呼ぶは……!業突く張りなことばかりを並べるは、若い者を見下げるような態度を平気で取るはで、その頃の私は毎日がたまらなく憂鬱でありました。

 開業ホヤホヤですから、1円でも多く稼ぎたかったんですが、貧乏をしてでも治療したくない種類の人間が、この「お年寄り」という生き物でありました。

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