週刊あはきワールド 2018年11月28日号 No.595

治療家のための薬の基礎知識 第23回

漢方薬の副作用(4)

~麻黄~

千葉大学医学院和漢診療学非常勤講師 和光治療院・漢方薬局 平地治美 


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 前回は最も副作用報告の多い甘草について解説しましたが、今回は麻黄の副作用についてです。

 麻黄は葛根湯をはじめとする多くの漢方製剤に配合されています。このように麻黄が配合される処方は「麻黄剤」と呼ばれます。

 麻黄の主な効能は

発汗、鎮痛、鎮咳、去痰、利尿作用

などですが、これらは数種のエフェドリン類(特に含量の高いエフェドリンとプソイドエフェドリン)によるものと考えられています。エフェドリン類には交感神経を刺激する作用があります。

 近年はインフルエンザの治療において麻黄剤の代表処方である“麻黄湯”の効能・効果が認められ、汎用されています。西洋薬の抗インフルエンザ薬とは作用点が異なることがわかっています。

 熱を下げたりウイルスを抑え込むのではなく、交感神経を優位にして発汗、発熱させて病邪を撃退しようという目的で処方されます。

 西洋薬としてのエフェドリン類は、優れた喘息治療薬として使われます。

 すでに江戸時代に吉益東洞は「薬徴」の中で「主治喘咳水気也」、つまり現代でいうところの気管支喘息の効能を強調していました。

 後に明治時代になって長井長義が麻黄の主成分エフェドリンの抽出に成功し、その効能が科学的にも明らかになりました。

 このような伝統医学における使い方以外に、近年では副作用を利用して他の目的に麻黄が使用されるようになりました。一つは覚醒作用や気分の高揚といった所謂“ドラッグ”的な使い方、もう一つはダイエットです。

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